オオバコ
オオバコは、オオバコハーブという植物から得られる食物繊維です。食事で摂取した脂肪酸やコレステロールと結合することができ、便の水分と量を増やします。
概要
オオバコは、プランタゴオバータ(Plantago ovata)として知られる植物から得られる食物繊維を指します(オオバコハーブも同じ意味で使われます。これがこの食物繊維の名前の由来です)。この食物繊維は、水溶性(親水性)で、ゼリー状になる一方で、発酵性は低いというのが特徴です。
オオバコは臨床的に膨張性下剤として使われています。これは、下剤の効果を持ちつつも副次的に便を大きくする効果も持っている薬剤で、カフェインやセンナのような化学物質と関連したそれほど強くない下剤です。この膨張は、小腸や結腸内で水とガスが吸収され、糜粥(消化された食べ物でできている)がより大きく、柔らかくなることによって起こります。この膨張は、オオバコが発酵しにくいために、マイクロフロラがあるにも関わらず結腸内で残ります(発酵しやすい食物繊維は最近によって代謝されるかもしれませんが、この過程の中で食物繊維にある水分保持能力は失われます)。
オオバコは便の大きさと水分を増やすことが証明されており、オオバコ補充をしている場合の便の最もよく見られる特徴は、「柔らかく、なめらかで、排出しやすい」というものです。他の食物繊維源と関係があるオオバコですが、便を形成するという点ではより効果的であり、摂取することで胃腸内にガスがたまらない数少ない食物繊維の一つであると考えられています。
便に関する特性以外にも、オオバコは総コレステロールを減らし、高コレステロールの場合にはLDLコレステロールを減らすことができると考えられています(胆汁酸を吸収するゼリー形成の際の副次的なものとして現れ、コレステロールは肝臓胆汁酸を置換するために使われます)。しかし、HDLコレステロールもわずかに減少します。これは全ての食物繊維に共通することなので、オオバコ特有の性質ではありません。
オオバコ補充をすることでグルコースを多少減らすことができるようであり、これは糖尿病に効果があるかもしれません。過度に効果的というわけではありませんが、オオバコを摂取していれば確実に効果が得られるようです。オオバコの摂取を止めることでグルコースが減るという効果もなくなりますが、これはオオバコだけというよりも全ての水溶性食物繊維に共通して言えることかもしれません。
オオバコは大量に摂取すると食欲を少し減退させるかもしれませんが、この効果は強力なものではなく、また確実に起こるというわけでもないようです。便に対処する目的の上での摂取量でオオバコを用いた長期的な研究では、オオバコによる体重減少効果は見られませんでした。これは、オオバコは体重管理のために使用することには向いていないということを示唆しています。
基礎知識
○注意事項
オオバコは殻や粉末の形で摂取することができますが、最も一般的な目的で使用する際には、どちらの形状でも大きな違いはありません。
摂取方法
摂取量が少ない方であれば、5gを食事の際に何らかの液体(200mL以上の水)と一緒に服用します。必要であればこれを毎食摂取することもできます。必ずしも食事と一緒にオオバコを摂取する必要はありませんが、水と一緒に摂取することは強くお勧めします。
十分な水(この場合は500mLほど)と一緒に摂取すると想定すれば、30gまでの量は摂取することができるようです。
便形成の目的でオオバコを使用する場合、毎日15g摂取する(5gを1日3回摂取する)ことから始めると良いでしょう。その後、その効果によって量を増やしたり減らしたりしましょう。