どうして乗り物酔いするのでしょうか

症状

古代ギリシアや古代ローマの人たちも乗り物酔いについては知っていました。NASAまでもが乗り物酔いについて触れています。もし乗り物酔いになったら、古くからの伝統の一部になったと考えられますね。

乗り物酔いは予防したり治したりする方法があるので、旅行中の移動や遊園地のアトラクションを楽しいものにできます。

乗り物酔いの原因とは

乗り物酔いは、感覚器官の間で情報が一致しないときに起こります。たとえば、乗り物に真っ直ぐ乗って、その乗り物が上下左右に激しく揺れ、回転したとします。目と筋肉と内耳では、それぞれ感じ方がまったく異なるでしょう。

脳はこうしたごちゃ混ぜの信号をすべて取り込むことはできません。これがめまいを感じ、気分が悪くなってしまう理由です。

耳の役割

内耳は特に、体のバランス感覚をコントロールするのを助けてくれます。内耳は前庭系と呼ばれる器官の一部です。

前庭系には三半規管、球形嚢、卵形嚢も含まれます。これらが自分の周りで何が起きているのかを脳に知らせます。

三半規管の中には、頭の回転にあわせて動く液が入っています。球形嚢と卵形嚢は重力を感じます。これらが今自分は立っているのか、横になっているのかを脳に伝えています。

脳の役割

脳はすべてのデータを扱っていて、それらのデータをつなぎ合わせて理解できるようにします。しかし、脳はときどき混乱を招くような信号もキャッチします。

たとえば、飛行機では、動いているように感じるでしょうが、目はどこにも移動していないはずだという情報を脳に伝えます。同様に、その反対もありえます。長い船旅の後、じっと地面の上に立っていることはできますが、まだ動いているように感じることがあります。

結果は同じです。乗り物酔いです。

どんな人が乗り物酔いになるのか

だれでも乗り物酔いになり得ますが、子供と妊娠中の女性にはよく見られます。風邪とは異なり、他の人に伝染することはありません。

症状

乗り物酔いは急に起こることもあり、冷や汗をかかせ、吐き気を催す可能性があります。他の症状は以下の通りです。

・めまい
・唾液の分泌量増加
・食欲減退
・顔面蒼白

加えて、頭痛や極度の疲労感、息切れなどをする人もいます。

乗り物酔いを和らげるヒント

多くの人は、乗り物酔いの症状はそんな長く続きません。船の揺れであれ、電車の動きであれ、その環境に慣れてしまえば、症状はなくなります。
乗り物酔いがなかなかおさまらない場合でも、自分でできる簡単なことがいくつかあります。

・リラックスしましょう。深く呼吸する、100からカウントダウンするなど何か集中できることを見つけましょう。目を閉じるのも効果があります。
・安定した物体を見ましょう。船に乗っているなら、水平線を見ましょう。車に乗っているなら、フロントガラスを通して景色を眺めましょう。
・移動の前はアルコール飲料の摂取を控え、食事の量も少し減らしましょう。しかし、何も食べないのはいけません。
・新鮮な空気を吸い、タバコは吸わないようにしましょう。
・読書はしないようにしましょう。

できるなら、飛行機では中心部の席をとるようにし、船では、上甲板にある船室をとるようにし、車では前席に座るようにすると良いでしょう。

医師に相談すべきタイミングは

乗り物酔いは、移動が終わるとたいていよくなります。しかし、ずっとめまいを感じ、頭痛があり、吐き続け、耳の聞こえが悪くなったり胸が痛くなったりするようなら、医師に連絡しましょう。

関連記事一覧