帝王切開後の回復
帝王切開を行った後は、数日間入院する可能性があり、数週間は安静に過ごさなければならないかもしれません。
病院で回復する
帝王切開後の平均的な入院期間は、3,4日間です。あなたと子供の容態が良ければ、もっと早く退院することができるかもしれません。
入院中に起こることには、次のようなものがあります。
・不快感を和らげるために、鎮痛剤が出される。
・子供と定期的に近くで触れ合うことができ、授乳も始められる。
・なるべく早く、ベッドから起き上がり、動き回ることが奨励される。
・出産後、お腹が空いたり喉が渇いたら、そのタイミングですぐに食べたり飲んだりすることが許される。
・カテーテルと呼ばれる細くて柔軟性のある管が、最低でも12時間、膀胱に入れられたままになる。
・傷口は、最低でも24時間は包帯で覆われる。
数週間は運転することができないため、帰宅できるほどに回復したら、誰かに迎えを頼まなければなりません。
傷口の手当をする
助産師は、傷口の手当の仕方も教えてくれるでしょう。
たいていは、次のようなことをするように言われます。
・毎日傷口を優しく消毒し、乾かしましょう。
・緩くて快適な衣服を着用し、綿のパンツを履きましょう。
・もし傷口が痛めば、鎮痛剤を服用しましょう。
・感染症のサインには注意しましょう。
溶けない縫合糸やホッチキスは、5~7日後に助産師によって外されます。
傷跡
お腹の傷口は、やがて傷跡となります。
これは、たいてい10~20センチほどの長さで、ビキニラインの下あたりにあります。まれなケースでは、へそのすぐ下に縦の傷跡ができるかもしれません。
傷跡は、はじめは赤くて目立つでしょうが、次第に薄れ、陰毛に隠れることが多いです。
痛みと出血を抑える
ほとんどの女性が、帝王切開をした後の最初の数日間は不快感を覚え、人によってはその痛みが数週間続くこともあります。
必要な限り使える、家で服用するための普通の鎮痛剤を処方されるでしょう。
軽い痛みにはパラセタモールが、ほどほどの痛みにはココダモールが、もっとひどい痛みにはココダモールとイブプロフェンのセットが一般的にはすすめられます。
また、膣出血も起こるかもしれません。膣に感染を広げるリスクを減らすために、タンポンではなく生理用ナプキンを使い、出血がひどければ医療専門家に診てもらいましょう。
普段の生活に戻る
血栓のリスクを減らすために、回復中は日常的に散歩をするなど、体を動かし、穏やかな運動をするようにしましょう。この際、精を出し過ぎないように気をつけてください。
帰宅したら、子供を抱きかかえることができるはずです。しかし、次のようなことはすぐにはできないかもしれません。
・運転。
・運動。
・子供よりも重いものを抱える。
・性交をする。
これらのことは、自分ができると感じ、不愉快に感じなくなってからのみ再開してください。これには、6週間程度かかるかもしれません。
元の生活に戻っても良いタイミングがわからない場合は、助産師に尋ねてみましょう。
医療専門家に診てもらうタイミング
帝王切開後、次のような症状が見られたら、ただちに助産師もしくは医師に連絡しましょう。
・激痛。
・尿漏れ。
・おしっこをする時に痛みを感じる。
・ひどい膣出血。
・傷口がさらに赤くなり、痛み、腫れた。
・傷口から膿や悪臭のする液体が出てきた。
・咳もしくは息切れ。
・下腿における腫れや痛み。
これらの症状は、感染や血栓のサインかもしれず、なるべく早く治療をしなければなりません。