これって胸焼けの原因?
何を食べても大丈夫で、何を食べたらいけないのか?
胸焼けのときに感じる、胸や喉に宿る、あの焼けるような不快感は、胸焼けという名前に反して、実は胸とは全く関係のないところから来ているのかもしれません。胃酸が逆流して、口と胃を繋ぐ管である食道が、ヒリヒリしたときに起こる可能性もあります。決まった食べ物が引き金となることもありますが、どの食べ物が原因となるかは、人によって異なります。では、食事の際、どうすれば胸焼けを予防することができるのでしょうか?
食べ過ぎに気をつける
まず最初に考えるべきことは、特定の食べ物についてではありません。一度にとる食事の量です。多ければ多いほど良いという決まり文句が当てはまらない、一つの良い例にもなります。たとえどんな食べ物を食べていたとしても、どんなに美味しそうに見えても、またどんなに大好物なものだったとしても、満腹になってしまうと胸焼けは起こりやすくなります。食事量を調整するために、小さなお皿を使うようにしてみると良いでしょう。
ゆっくり食べる
食べ物を口の中にかき込むように食べるのは、やめた方が良いでしょう。食べ物を掴んで、ガツガツ食べ、さっさと食事を終えるような行動は、良い消化作用を妨げる可能性があり、胸焼けの症状を起こしやすくするでしょうと、登録栄養士であり、またピッツバーグ大学医療センターの、スポーツ栄養学の学部長でもあるLeslie Bonciは言います。食事の時間はたっぷりととって、食事を楽しみましょう。
脂肪分の多い食べ物
脂肪分の多い食べ物は、胃の中に長くとどまりやすいです。そして、胃の中にある時間が長ければ長いほど、不快感を催しやすいでしょうと、Bonciと、同じく登録栄養士であり、Tell Me What to Eat If I Have Acid Reflux(胃酸が逆流したら何を食べるべきか)の著者であるElaine Mageeは言います。例えばてんこ盛りのフライドチキンやポテトチップス、また手羽先等、こってりとした食べ物をたくさん食べることは、二重の害となるでしょう。
調理の準備段階で脂肪を抑える
好物のものであったとしても、揚げる以外にもオーブンで焼いたり、直火で焼いたり、網焼きにしたり、あぶり焼きにしたりと、他の方法で調理することが可能かもしれません。食肉や鶏肉の脂肪を切り落とし、鶏肉からは皮の部分を取り除きましょう。このようなちょっとした工夫だけで、胸焼けを防ぐことができるかもしれません。
酸度の高い食品
トマト(サルサやマリナラソース等のような食品も含める)や、オレンジ、グレープフルーツ、レモン等といった柑橘類の果物は、特に空腹時に調理せずにそのまま食べると、胸焼けを引き起こすことがあります。お酢もまた酸度が高く、サラダドレッシングや他の料理でもよく使われる材料となっています。
うまく食品の酸度と、自分の食べたいものとのバランスをとる
お腹を休憩させるために、酸度の低い他の果物や野菜を試してみましょう。もしくは、酸度の高い食品の食べる量を制限し、他の食べ物で埋め合わせをしましょう。例えば、パスタにのせるトマトソースの量を減らし、それと同時に少しの肉、もしくは余分に野菜を使う等です。うまくバランスをとれるように、色々試してみてください。
飲み物にも注意する
特定の飲料も胸焼けを起こしやすくします。カフェインの入った飲み物(カフェイン抜きと謳ったコーヒーも含みます)には、胃の中の酸の分泌量を増加させる作用があります。またアルコールを飲むと、食道と胃の間の弁が緩み、胃酸が逆流しやすくなります。そして炭酸飲料に含まれる炭酸は胃を膨張させることがあり、胸焼けの原因となることもあります。トマトや柑橘類のジュースにも、酸が多く含まれています。
より体に優しい飲み物を
ハーブティーや牛乳、普通の水等、炭酸やカフェインの入っていない飲料を選ぶようにしましょう。もしどうしてもコーヒーやコーラやブラッディーメアリーのようなトマトジュースの含まれたお酒を飲みたいのなら、量を少なめにすると良いでしょう。
チョコレート
残念ですが、チョコレートにもカフェインが含まれています。もしチョコレートなしでは生きていけないのであれば、減らすことができるかやってみましょう。例えば食べる時は一口や二口にとどめたり、特別な時にしか食べないようにすると良いでしょう。他にも胸焼けの原因になりそうなものがないか、考えてみましょう。脂肪分の多いご馳走の終わりにデザートとしてチョコレートを食べたり、空腹時にチョコレートしか食べないのは、恐らくあまり賢くないでしょう。
味にアクセントのある食べ物
コショウの効いた食べ物やホットソース等の辛味が内側から身に害を与えるかもしれないことは、さほど驚くべきことではないでしょう。しかし、ペパーミントも危ないことは知っていましたか?ペパーミントは辛いというよりは、スースーした涼しげな感じがしますが、ゲート弁を緩め、胸焼けを誘うことがあります。風味豊かで、鼻にツンと来るニンニクや玉ねぎも、特に生の状態では、同じく胸焼けの引き金となり得ます。
辛さのレベルを抑えて
だからといって、味のしない食べ物をずっと食べなければいけないわけではありません。辛さの強い食べ物を少し控えるだけで改善するでしょう。例えば、手羽先をどっぷりとホットソースに浸からせる必要はないのです。チリペッパーはあまり多く使わないようにしましょう。舌を刺激することなく食べ物に味付けする方法を探してみると良いでしょう。
胸焼けの原因を探る
人によって胸焼けの原因は異なります。ある人はトマトが入っていない限り、適度に辛い食事は大丈夫かもしれません。また別の人は、他に食べ物を食べずにゴクゴク飲み下さない限り、少量のコーヒーは飲むことができるかもしれません。メモをとるか、日記をつけて、何が大丈夫で、何が胸焼けを起こすのか、探ってみましょう。
ガムを噛む
食後にガムを噛むと、唾液の分泌を維持することができます。余分に唾液を分泌することで、酸を中和させ、また腸に胃の中のものを送って、胃を速く空にするように刺激を与えることができます。胸焼けが起きる前に食べ物を下へと送ってしまうのです。ペパーミントやミント以外の味を選んで、弁を緩ませず、閉じた状態を維持しましょう。
健康的な習慣
食事直後に横たわらないようにしましょう。夕食と就寝の間に三時間は設けるのが望ましいです。喫煙をしていたり、肥満体質だと、胸焼けが起こりやすくなる可能性があります。
誰しも時折胸焼けがするものですが、もしあまりにもたくさんするようでしたら、医師に相談した方が良いでしょう。胸焼けは、消化器官における病気の症状である可能性があります。