いびき
診断
いびきの診断は非常に簡単です。通常、一緒に寝ているパートナーが不平を述べ、説明してくれるものです。いびきに悩まされる人は、一定の疲労感や日中の過剰な眠気に訴えることがあります。また子どもにいびきがみられる場合は、小児科医や耳鼻咽喉科医の診断をうける必要があります。
検査
一般的には、症状についての問診や検査を行いますが、体重、喫煙やアルコール習慣、その他の気道の問題、そして筋弛緩を引き起こす薬物の使用の確認も行います。
特定の耳鼻咽喉に関わる症状が疑われる場合は、耳鼻咽喉科を受診することをお勧めします。睡眠関連障害の場合、専用の睡眠センターで検査することができます。
合併症
いびきが持続することでは、睡眠障害や、日中の眠気につながり、自動車事故の増加など、多くのリスクを伴います。また、高血圧や脳卒中を発症するリスクも高くなります。
治療
治療の基本的な目的は、気道を開いた状態に維持することであり、そのためには、患者がいびきの要因となっているものを適切な管理することに加え、保存的な治療や手術を組み合わせること必要があります。
患者による要因の管理には、以下があります。
・体重を減らす
・禁煙する
・特に夕方にアルコールと鎮静剤を避ける。
・鼻詰まりを治療する
・仰向けではなく、横向きに寝る
保守的な治療では、舌と口蓋を所定の位置に保つために作られた、歯科用マウスピースのような特別な装置を使用します。またCPAPマスクと呼ばれる、睡眠中に鼻の上にかぶるマスクを使用することもあります。このマスクでは、小さなポンプが加圧空気をマスクに送られ、気道を強制的に開きます。効果的ではありますが、この不快感に絶えられる人は、ごくわずかです。
治療が難しい場合は口蓋垂軟口蓋咽頭形成術と呼ばれる手術を行う場合があります。この手術は、軟口蓋および扁桃の領域から、不必要な組織をすべて除去し、通常はメスを使用する全身麻酔下、またはレーザーメスを用いた局所麻酔下で行います。この手術は痛みを伴い、咽頭の狭窄や鼻水の逆流などの多くの合併症があります。