関節リウマチ(RA)を理解する

関節リウマチとは
関節リウマチは、関節の内膜で炎症を起こす免疫システムの病気、もしくは「自己免疫疾患」です。この病気は、他にも皮膚、目、肺、心臓、血液、そして神経に影響を及ぼす可能性もあります。RAの症状は出たり治まったりしますが、病状が悪化し、慢性のものとなる場合もあります。進行を遅らせたり、止めるためには、早期の集中的な治療が肝心です。
症状
RAによる関節の炎症には、痛みや熱、腫れが伴います。炎症は、基本的には対称的に起こり、体の両側(手首、膝、手など)に同時に発生します。RAの他の症状には、特に朝方やしばらく動かなかった後などの関節のこわばり、継続的な疲労、微熱なども含まれます。一般的に、症状は数年かけてじわじわと進行していきますが、人によってはすぐに発症します。
感染する人の特徴
たいていは、30~60歳の間に発症しますが、若い人や高齢者もかかる可能性はあります。アメリカの人口の約1%がこの病気を患っていて、2,3倍の確率で男性よりも女性に多く見受けられます。喫煙者であったり、親戚にこの病気を持っている人がいる人のほうが、感染する傾向にあります。
原因
科学者は、RAになる正確な理由を見つけていません。まだ科学者によって確認されていない、特定の感染が引き金となる遺伝的なリスクを持っている人がいるのかもしれません。
関節への影響
関節の内膜の炎症は、軟骨と骨を破壊し、感染した関節を変形させることがあります。病状が悪化すると、関節は痛み、うまく働かなくなるかもしれません。
体の他の部位への影響
RAは、関節以外の次のような臓器や部位にも影響を及ぼすことがあります。
・リウマチ結節:皮膚の下や内臓にできるこぶ。
・シェーグレン症候群:目や口の腺の炎症や損傷。体の他の部位も影響を受けることがあります。
・胸膜炎:肺粘膜の炎症。
・心膜炎:心臓を囲む膜の炎症。
・貧血症:健全な赤血球の不足。
・フェルティ症候群:白血球の不足。肥大化した脾臓にも関係する。
・血管炎:組織への血液の提供を妨げる、血管の炎症。
若年性関節リウマチ(JRA)とは
若年性RAは、子供で最もよく見られる関節炎の一種です。成人のRAのように、関節の炎症やこわばり、損傷がおきます。しかし、これは子供の成長にまで影響を与えることがあります。若年性RAは、若年性特発性関節炎という名前でも知られています。「特発」とは、原因が不明という意味です。
RAと妊娠
驚くことに、妊娠中の女性の最大80%において、関節リウマチの改善が見られます。しかし、出産後に再発するでしょう。これが起こる原因は、定かではありません。妊娠する前や妊娠中に、薬を変える必要があるかもしれません。
医師が確認すること
症状は出たり治まったりするため、RAを初期段階で診断することは厳しいです。次のような症状がある場合、医師はさらなる検査を受けるよう指示するかもしれません。
・朝方の関節のこわばり。
・複数の関節の周りにおける腫れや液体の蓄積が同時に発生する。
・手首、手、指の関節の腫れ。
・体の両側で同じ部位の関節に症状が出ている。
・皮膚の下に硬いこぶができている(リウマチ結節)。
考え得る血液検査
もし医師がRAを疑った場合、体内で炎症が起きているかどうかを確認するために、その人は血液検査を行うかもしれません。その他にもよく実施される検査は、ほとんどのRA患者が持っている、リウマチ因子(RF)や抗環状シトルリン化ペプチド抗体を調べるためのものです。しかし、RA専用の検査はありません。
受ける可能性のある画像検査
レントゲン検査は、RAを診断し、病気が進行するにつれて比較するための基準値を設定してくれます。また、関節の損傷や炎症を調べるために、MRIや超音波検査も受けるかもしれません。
RAの治療
完全に治癒することはできませんが、治療によって関節の炎症や痛みを和らげ、損傷を防ぎ、働かせ続けることはできます。これは、ただちに始めるべきです。医師は、年齢や感染している関節、病状のひどさなどを含めた、あなたの状態に合わせた計画を立ててくれます。それには、関節の周りの筋肉を強化するための薬や運動も含まれます。人によっては、手術が必要です。
薬
RAを治療するための薬には、病気の進行を遅らせたり止めたりするための薬やステロイド、鎮痛剤も含まれます。複数の薬を服用する必要も出てくるかもしれません。例えば、痛み止めと、関節をさらなる損傷から守るための薬の2つを服用する場合があります。
手術は選択肢に含まれるのか
関節の損傷が多かったり、痛みがひどかったら、医師に手術を提案されるかもしれません。関節置換術(特に腰や膝)は、RA患者が最もよく受ける手術です。その他の手術には、関節鏡検査(損傷を見たり修復したりするために、関節にチューブ状の器具を差し込む)や腱再建術などがあります。
その他の治療法
RAを患っている人の中には、湿度を伴う熱や鍼治療、気晴らしをすることによって楽になるという人がいます。RAに効果があるかもしれないと示されているサプリメントには、魚油やボラージオイル、キャッツクローなどがあります。サプリメントは、副作用を起こしたり、服用中の別の薬に影響する可能性があるため、使い始める前に医師に確認しましょう。
食生活
「関節リウマチのための食事」はありませんが、RAを患っている人の多くは、特定の食べ物を摂取する、あるいは控えることによって、症状が楽になることがあります。飽和脂肪を豊富に含んだ食べ物(ベーコン、ステーキ、バター)は、体内での炎症を悪化させます。オメガ3脂肪酸(サケ、豆腐、クルミ)は、効果的かもしれません。人によっては、その他のトマトや柑橘類、白いじゃがいも、ピーマン、コーヒー、乳製品などはRAの症状を悪化させると感じます。
運動をしましょう
定期的な運動をすることで、こわばって痛い関節をほぐすことができます。また、骨や筋肉を頑丈に保つこともできます。穏やかなストレッチやレジスタンストレーニング、低刺激のエアロビクス(水泳、水中エアロビクス)などの運動を選びましょう。ジョギングや重いウェイトリフティングなど、関節に圧力をかける運動をする際には、注意しましょう。再発した時には、少し運動をやめましょう。もし現在運動をする習慣がないのなら、始める前に医師に相談しましょう。