統合失調症の治療

投薬、ストレス管理、教育、情報は統合失調症の治療を改善する上で不可欠です。

統合失調症であっても、仕事をし、地域社会の生産的なメンバーとして機能することができない理由はありません。ただし、もちろん、急性症状がうまく治療された後の話です。

この病気の治療を最適化するにはいくつかの方法があります。家族や、友人、恋人など周囲のサポートは、患者の生活の質や治療の結果を改善する上で、侮ってはいけない重要な要素です。

心理教育の役割

投薬で効果が現われ、患者の異常な考えが制御されるとすぐに、心理教育を開始することが重要です。

心理教育の目標は、患者とその家族に、病気について、治療におけるすべての側面を、十分に伝えることです。この情報は、なぜ投薬を必要とし、命を守るために薬が必要だと言うことを、患者に理解してもらうためには不可欠です。

心理教育の中で取り上げられるべき内容は次のとおりです。

・統合失調症の症状を早期に認識する
・精神病エピソードの再発防止
・投薬と副作用の役割を強調する

潜在的な副作用について患者に適切な情報が提供されていない場合、精神科医に相談することなく薬の使用を中止することがあります。

残念ながら、統合失調症に罹患している人々はしばしば自分の状態についての洞察力が低く、自分は病気ではなく、投薬を受ける必要がないと思い込むことがあります。投薬の中止は、症状の再発の最も一般的な理由の1つです。

家族の介入

治療のコンプライアンスを改善するためには、家族は病気について十分に知る必要があります。このようにして、家族は患者をよりよく理解し、患者を長期的に励またり、治療のサポートを行なうことができます。家族への教育は、統合失調症患者の長期的な成果と生活の質を向上させる最も効果的な治療法の1つです。

薬

投薬による治療では、抗精神病薬が使用されます。抗精神病薬は、最初に急性精神病を制御し、その後、さらなるエピソードの発生を防止します。

かつては、ハロペリドールやクロルプロマジンなどの薬が、定期的に使用されてきました。

これらの古い薬剤は、陽性症状の治療には有効ですが、陰性症状の治療には、あまり成功していません。また望ましくない副作用を伴う場合もあります。例えば、制御できない動き、体の震え、倦怠感、鈍い感情が鈍くなる、足を引きずって歩行する、一点を凝視するなどがあります。

正しい投薬量を使用し、投薬を定期的に行うことで、副作用を最小限に抑えることができる。特定の副作用を相殺するために、追加の薬物療法を処方することも可能です。