統合失調症と共に生きる

統合失調症の患者のほとんどは回復しますが、また症状が繰り返す人がほとんどです。
治療やサポートがあれば、症状を管理することは可能である可能性があるため、生活に大きな影響を与えないかもしれません。
健康状態を自己管理(セルフケア)することは、統合失調症の治療をしやすくし、不安、うつ、疲労を減らすことに役立ちます。生活の質が良くなり、もっと活動的に自立することに役立ちます。
健康状態の自己管理には次のようなことを含みます。
・良好な身体・精神健康状態を保つ
・病気や事故を予防する
・軽度の疾患や慢性疾患を効果的に対応する
自己管理の方法の一部として、定期的に治療の医療担当チームと連絡を取り合いましょう。
担当チームと良い関係を保つことは、患者の症状や悩みをいつでも話せる関係であることを意味しています。担当チームが患者の状態を知れば知るほど、適切な治療ができます。
急性統合失調症の発現の兆候を知る
気分が良くなくなってきている兆候を認識することを学べば、病気を管理することに役立ちます。これには食欲の減退、不安やストレスを感じる、睡眠障害などが含まれるかもしれません。
次のような、もっと軽度の症状が出てきていることに気が付くかもしれません。
・不審に思ったり、怖く感じる
・他の人の動きが気になる
・静かな声が時々する
・集中することが難しい
誰か信頼できる人に、自分の行動に変化があったことに気が付いた場合には教えてくれるように頼んでおくこともよいでしょう。
急性統合失調症の発現の初期の兆候を認識することは役に立つことで、抗精神病薬の使用やその他のサポートを受けることによって症状の発現を予防することができる可能性があります。
急性統合失調症の発現があった場合は、事前に定められて紙に書かれている看護計画(ケアプラン)に従う必要があります。
ケアプランには統合失調症の再発の際に出ていると思われる兆候や、それにどう対処するのか、また緊急連絡先などが含まれています。
処方された薬剤を服用する
患者が自分の気分が良くなり始めたと感じたとしても、処方された通りに薬剤を服用することは重要です。続けて薬剤を服用することは、再発を防止することに役立ちます。
自分が服用している薬剤やその副作用について質問や懸念があるようであれば、医師に相談しましょう。
薬剤による副作用と他の薬剤やサプリメントとの相互作用からくる副作用について、薬剤のパンフレットを読むことは役立つかもしれません。
痛み止めや栄養サプリメントなど、市販薬剤などを買う前に、医療チームに確認をしてみましょう。薬剤との相互作用が起こる可能性があるためです。
家族、友人、パートナーはどのような手助けができますか?
友人、親族、パートナーは統合失調症の患者が回復し、再発を少なくすることにおいて、患者を支える極めて大きな役割をしています。
統合失調症の患者を責めたり、「もっとしっかりしなさい」と患者に言ったり、他の人を責める、といったことをしてはならないことは重要です。精神疾患がある友人や家族と接するときには、ポジティブで支援的であり続けることは重要です。
統合失調症の患者をサポートするのとともに、自分自身の気持ちをうまく対処するためのサポートを得ることも大切です。統合失調症患者の世話をしている人たちを支援するボランティア団体もあります。
友人や家族は統合失調症がどんな病気であるか、どのように人に影響を与えるのか、そしてどうやって患者を助けることができるかについて、理解をすべきです。感情的、実践的な支援を行い、適切な支援と治療を探している人たちを励ますことができます。
治療の一環として、家族療法を勧められる可能性があります。これは統合失調症の患者とその家族に対する情報と支援を提供することができるものです。
友人と家族は、患者の精神状態の観察、再発の兆候に注意する、薬剤を服用するように勧める、医師の診察の際に付き添うなどを行うことにより、大きな役割を果たします。
統合失調症患者の近親者である場合、患者の利益を守るために権利を行使することができます。
これには、地域社会福祉サービス担当者に、統合失調症患者を入院されるべきかどうか精神科医が判断してもよいか求めることが含まれています。
(翻訳者注:↑原文の内容ではこうなっていますが、日本でもほぼ同じです。以下、参照ください。 医療保護入院とは本人が入院に同意していなくても、指定医が入院を必要と診断して最寄りの保健所長を経て都道府県知事に届出を出し、保護者もそれに同意する場合には、患者さんの健康を守る必要性から入院しなければなりません。)
うつと自殺
統合失調症の人の多くが、うつの時期を経験しています。この症状を見逃さないでください。もしうつ病が治療されていない場合は、悪化して自殺願望につながります。
研究結果では、統合失調症の患者は高い自殺率であると報告されています。
ここ1ヵ月気持ちが特に落ち込んでいる、自分が以前楽しんでいた趣味が楽しくない、などであればうつであるかもしれません。医師の診察を受け、治療しましょう。
自殺したい気持ちがあれば、医師にすぐに連絡しましょう。
自殺の警告サイン
うつ病のある統合失調症の患者が、自殺を考えているかもしれない警告サインには次のようなものがあります。
・自分の人生の最後の準備をしている
自分の所有物を人にあげる、遺書を用意する、友人達にさよならを言う
・死や自殺について話をしている
「死にたいと願っている」と直接的な表現で言ったり、「死んでいる人たちは私たちよりも幸せなはずだと思う」、「寝てそのまま起きてこなかったら素敵だ」などの非直接的な表現をすることもあります。
・自傷行為
腕や脚を切ったり、自分の体にたばこでやけどさせる
・急に機嫌が良くなる
これは患者が自殺をすることを決め、自分がそう決定したことで気分がよくなっているためです。
自殺願望のある友人や家族を救うには
上記のような警告サインを見た場合は次のようにしましょう。
・精神科医などの専門家に連絡し、患者を救ってもらいましょう。
・患者に、あなたは一人ではなく、自分が気にかけていることを伝えましょう
・患者の持つ問題を解決するための別の方法を探すための支援をすると言いましょう
患者が自殺するという切迫した危機を感じる場合は、患者のそばにいるか、誰か患者のそばにいるようにしましょう。鋭利な物や薬剤など、自殺の手段となりうるものを全てなくしましょう。