肺炎の診断

検査方法

肺炎はどのようにして診断される?

病歴だけで、肺炎を医師は疑うかもしれません。これを、体温、脈、呼吸数、血圧を測定をする等の慎重に検査を行うことによって、診断として確定させるのです。次に、胸部X線(レントゲン)検査が行われ、臨床所見を確定させ、病気の全貌と深刻度を判断するのに役立つでしょう。

医師はいくつかの研究実験のために、サンプルを採取するかもしれません。

・全血球数(FBC)で、白血球数が多いかどうかによって感染の有無が確認できます。
・C反応性タンパク質、赤血球沈降速度と呼ばれる検査では、感染有無、感染の深刻度を確認することができますが、感染の種類を特定することはできません。
・唾液を顕微鏡で見て、研究室で培養させることによって、感染を引き起こしている微生物を特定し、治療するのに適当な抗生物質を判断することができます。サンプルでは細菌、(幼い子どもの中にいる呼吸器合胞体ウイルス等の)ウイルス、寄生虫、真菌類の存在を確認することができます。しかし、これは陽性結果が出るとは限らない検査なので、絶対に行われるものではありません。
・肺炎球菌のための血液か尿の検査、マイコプラズマとレジオネラの抗生物質、あるいはウイルス性肺炎には口腔スワブが必要かもしれません。血液培養は敗血症の疑いがあるときに行われるはずです。
・ヒト免疫不全ウイルス(HIV)陽性であると、医師が確認するべき感染の範囲が広がるので、もし自身が陽性か陰性かわからないのならば、HIVの検査を受けるのも良いでしょう。

症状の深刻度によっては、更なる検査が必要になる場合があります。もし患者が入院することとなったら、以下の検査が必要になるかもしれません。

・指先装着用プローブ(パルスオキシメトリ)、あるいは動脈血液ガスを用いた血中酸素濃度の測定。
・気管支鏡検査―細い管型のカメラを用いて直接気管と気管支を見る検査。体液と組織のサンプルを観察、培養をし、感染の原因を判断することができます。
・胸腔穿刺―肺から(もしあるならば)胸郭から胸腔穿刺液を取り除く。これは針を差し込むことによって行われます。胸腔穿刺液は顕微鏡による検査と培養のために利用します。
・コンピューターX線体軸断層撮影法(CATスキャン)―病気の進行や、要因の可能性がある他のものを判断するために必要。

関連記事一覧