避妊の方法の選択肢

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避妊方法:どうやって決めたら良いの?

避妊にはたくさんの方法があるため、決めるには少し戸惑ってしまうかもしれません。まずいくつかの質問に答えるところから始めましょう。性感染症を予防する必要はありますか?便利さと価格はどの程度優先されますか?有効性は?100%避妊できるのは、そもそもセックスをしないことですが、他の方法でも100%近い避妊を実現できます。このページを一通り見て、担当医師に、どの方法があなたにとって一番良いか、聞いてみてください。

危険日を避ける

自然受胎調節法とも呼ばれます。女性の月経周期において、妊娠しやすい排卵日等の危険日を避けることを言います。最も信頼のおける方法は、頸管粘液や、体温の変化に注目することです。この手法を正しく行うには、医療関係者から指導を受けることが一番でしょう。

メリット:薬も器具も必要なく、お金もかかりません。
デメリット:セックスができない時期があり、また避妊失敗率は25%に上ります。

男性用コンドームの使用

ゴム製のコンドームの使用は、昔からある一般的な避妊方法でしょう。女性の体内に精子が入ることを防ぎ、避妊はもちろん、ほとんどの性感染症を予防します。コンドームの使用のみで避妊しているカップルは、年間15%程避妊に失敗しています。

メリット:入手しやすく、ほとんどの性感染症を予防し、安価です。
デメリット:毎度正しく使用した場合にのみ効果があり、使い捨てです。

女性用コンドームの使用

女性用コンドームとは、膣に入れる、細いプラスチック製の袋で、セックスの8時間も前につけることができます。使用する際は、袋の閉じた方の端にあるプラスチック製の軟らかいリングを掴み、膣に入れます。男性用コンドームよりも多少効果が落ちます。

メリット:入手しやすく、性感染症をある程度防ぎ、男性用コンドームよりも体温が伝わりやすいです。
デメリット:音がうるさいことがあり、避妊失敗率は21%、使い捨てです。破損を防ぐため、男性用コンドームとの併用はできません。

ペッサリーの使用

ペッサリーとは、セックス前に子宮口にかぶせる、ゴム製のドーム状の避妊具です。有効性は男性用コンドームに匹敵し、正しく使用できていない人も含めた上で、避妊に失敗する確率は16%です。

メリット:安価です。
デメリット:事前に産婦人科の受診が必要で、性感染症は予防できません。毒素性ショック症候群にかかる恐れがあるため、生理中の使用はできません。

経口避妊薬 / ピルの服用

最も一般的な経口避妊薬は、排卵を防ぐためにホルモン(エストロゲンとプロゲスチン)を使います。予定通りに服用すれば、経口避妊薬は有効性がかなり高く、服用を予定通りに行わなかった人も含めて、避妊に失敗した利用者は約8%です。他のホルモン剤の避妊薬と同様に、経口避妊薬は処方箋が必要になります。

メリット:周期の安定した、軽い生理が期待できます。避妊薬の種類によっては生理が来ないこともあります。生理痛の痛みも軽減されます。
デメリット:安価ではなく、性感染症は予防できません。乳房が張る、月経でない時期の出血、血が固まってしまう、血圧の上昇等を含む副作用の危険があります。女性によっては経口避妊薬を使用しない方が良い場合もあります。

子宮内避妊器具 / 避妊リング(IUD)

子宮内避妊器具とは、医師によって子宮内に装着される、T字型のプラスチック製品です。銅が付加されている子宮内避妊器具であるパラガードは、装着後10年もの間効果を発揮します。黄体ホルモンが付加されているミレーナは5年経ったら取り替えなければいけませんが、生理を軽くし、生理痛も軽減することができます。避妊に失敗する女性は1000人に8人以下だと言われています。

メリット:長期的利用が可能で、メンテナンスもあまり必要ありません。
デメリット:生理の周期が崩れたり、生理が重くなったりすることがあります。装着時の費用が高く、とれて落ちてしまう恐れがあり、副作用の危険もあります。

卵管結紮術

もし自分の子供が将来必要ないと断言できるのであれば、永久的に避妊する方法もあります。女性の永久避妊の昔からある方法としては、卵管結紮術、つまり「卵管を縛る」手術があります。手術で卵管を切り、結び、固定し、とじる、もしくは密閉することで、卵巣から卵子が出てこないようにします。

メリット:永久的に、ほぼ100%避妊が可能です。
デメリット:手術が必要で、元に戻すことはできないかもしれず、高価です。性感染症は予防できません。

精管切除

コンドームを除けば、男性がとることができる避妊手段は精管切除のみです。精巣から精子を、生殖器官を通って運ぶための管である精管を、手術で閉じます。精子の放出を防ぎますが、射精には影響を及ぼしません。

メリット:永久的で、卵管結紮術よりも安く、ほぼ100%避妊できます。
デメリット:手術が必要で、効果が出るまで間があり、元に戻すことはできないかもしれません。

緊急避妊薬

緊急避妊薬は、セックス後に働き、避妊を助けます。これは、避妊が全く行われなかったときか、もしくは普段行っている方法が失敗したのではないかと、女性が思ったときにとられる手段です。

高齢の女性への選択肢

年齢や生活スタイルは、避妊の方法を選ぶ上で、重要な要因です。35歳以上で喫煙者、もしくは肥満な方は、経口避妊薬と、避妊パッチと、子宮内避妊器具の組み合わせは、あまり推奨されません。医師に安全な代替手段がないか、相談するのが良いでしょう。更年期がもうすぐな方は、避妊注射をすると、閉経期の症状の一部を和らげてくれるかもしれないという利点が増えます。

膣外射精

アメリカ人女性のほぼ10人に6人が、パートナーが膣外射精をしたことがあると言っています。昔からある方法で、男性が射精前に膣から陰茎を抜くことを言います。毎回正しく出来ていれば、避妊の失敗率は4%前後になるはずですが、実際は、18%が妊娠しています。

最も効果に乏しい方法

避妊手段を1つも使わないでセックスすると、85%のカップルが1年以内に妊娠します。避妊効果が一番乏しい方法でさえも、大幅にその数値を抑えることが可能です。

最も効果的な方法

コンドームやペッサリー等のバリア式避妊法が、一般的な使用方法において適度に効果的であるとはいえ、ホルモン剤による避妊薬の方が有効性は高いです。また、妊娠する確率が最も低くなるようにしたいカップルのために、いくつかの選択肢は存在します。もちろん、100%確実に効果的な方法は、セックスをしないことです。

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