避妊と家族計画

お腹

避妊方法の選択は、自分の健康状態、セックスの頻度、子供が欲しいかどうかなどの要因によって変わってきます。

避妊方法を選択するための情報

避妊方法を選択するために考えてみたようがよい質問を以下にあげます。

・どれだけその避妊方法が避妊に効果があるのでしょうか?どれぐらい効果があるのかについては、その避妊方法を1年の期間行って100人中何人が妊娠したかという数字に注目してみましょう。(これをパールインデックスと言います。)
・妊娠することについてどう思いますか。予想外の妊娠は、女性とそのパートナーにとって、大変で悩みの種となるものでしょうか。計画よりも早く妊娠した場合に、喜んで受け入れるでしょうか。
・避妊の費用はどれぐらいかかるでしょうか。自分の加入している保険で保障されていますか。
・健康へのリスクがあるかどうか。他の人から聞いたことを信じる前に、医師にリスクについては聞いてみましょう。
・選んだ避妊方法をパートナーが快く受け入れて使ってくれるでしょうか。
・セックスする時だけ使う必要がある方法か。または挿入されていて常に効果があるものがよいでしょうか。
・性感染症を防ぐことが重要なポイントになるでしょうか。多くの避妊方法が性感染症は防いでくれません。性感染症を防ぐためには、コンドームが一番よい方法です。殺精子剤と併用した場合にコンドームは最も効果があります。
・避妊方法は処方箋が不要で、医師の診察が不要で、未成年の場合は保護者の同意は不要なものであるでしょうか。

バリア式避妊法

コンドーム

・コンドームとはゴム製またはポリウレタン製の覆いのことです。男性用のコンドームは勃起した陰茎のまわりに装着します。女性用のコンドームは、性交前に腟内に装着します。
・妊娠を防ぐために、コンドームは性交の間ずっと装着してる必要があります。
・コンドームは、ほとんどの薬局等で購入することができます。コンドームを買うために処方箋はいりません。

ペッサリーと子宮頸管キャップ

・ペッサリーは殺精子クリームやゼリーで満たされた柔軟性のあるキャップ状のものです。
・性交前に腟の中に入れ、頸部にかぶせることで、精子が子宮に到達しないようにするものです。
・性交後、6-8時間の間はそのままにしておかなければなりません。
・ペッサリーは婦人科で処方してもらう必要があります。婦人科医はその女性に合う種類と大きさのペッサリーを決めます。
・この避妊方法では、正しい使い方であるかによって、女性100人中5-20人が妊娠しています。
・同様の器具で、さらに小さいものは子宮頸管キャップと呼ばれています。
・リスクとしては、ペッサリーや殺精子剤への炎症やアレルギー反応、尿路感染症の頻発、腟内イースト菌感染症などがあります。稀なケースでは、ペッサリーを余りに長時間腟内に入れっぱなしにしたために、毒素性ショック症候群になることもあります。子宮頸管キャップは、子宮がん検査の異常という結果の原因となることがあります。

避妊スポンジ

(翻訳者注:日本では市販されていないようです、再度、要確認です。市販されていないようであれば、この記述を削除してください。)
・避妊用スポンジは柔らかく、殺精子、または精子を弱らせる薬品が含まれています。
・スポンジは湿らせて、頸部を覆うため性交前に腟内に挿入します。
・避妊スポンジは処方箋なしで、薬局で買うことができます。

ホルモン剤避妊方法

避妊方法の中にはホルモン剤を用いたものもあります。エストロゲン、もしくはプロゲスチン両方、もしくはプロゲスチンだけを用います。ホルモン剤を用いた避妊方法のほとんどは処方箋が必要です。
・エストロゲン、プロゲスチン、どちらのホルモンも、生理周期中に女性の卵巣が卵子を放出しないようにするものです。体が作りだす他のホルモンの値にも影響を与ることによって、卵子を放出しないようにします。
・プロゲスチンは、厚く粘着性がある腟分泌物を頸部の周りに作り出すことによって、精子が卵子にたどり着きにくくするものです。

ホルモン法を用いた避妊方法には、次の種類のものが含まれます。

・避妊ピル
エストロゲンとプロゲスチンが含まれる、またはプロゲスチンのみが含まれることがあります。
・プロゲステロン注射
3ヵ月後とに、上腕や臀部の筋肉にプロゲステロン注射をします。
・腟リング
約5cmの幅の柔軟性のあるリングです。腟内にはめ込みます。ホルモンのプロゲスチンとエストロゲンを放出します。
・緊急避妊薬
産婦人科に処方してもらって購入することができます。

避妊リング(IUD)

・避妊リングは小さなプラスチックもしくは銅の器具で、医師によって子宮内に挿入されます。避妊リングの中には、プロゲスチンを少量放出するものもあります。避妊リングは使う種類にもよりますが、5-10年そのまま使用できるものもあります。
・避妊リングはいつでも挿入することができます。
・避妊リングは安全で効果が高いです。避妊リングを使っている人が妊娠する割合は、100人中1人以下と言われています。

永久避妊法

将来、子供は必要ないと確実に思っているカップルや、男女には適している方法です。精管切除術(パイプカット)や卵管結紮術が含まれています。後で妊娠を望む場合は、元に戻すことができる場合があります。しかし、元に戻せる成功率は高くありません。

あまり効果が高くはない避妊方法

・射精前に腟の外に陰茎を出しても、妊娠することがあります。出す前に精子は漏れています。これで十分に妊娠する可能性があります。
・セックス後にすぐに腟を洗浄することでは避妊はできません。精子は90秒あれば頸部を通過することができます。子宮や卵管の感染症の原因となることがあるので、洗浄は勧められません。
・母乳育児をしていると、妊娠しないという話がありますが、母乳育児中でも妊娠します。

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