女性用コンドーム
女性用コンドームは、精子が子宮に侵入するのを防ぐ障害物の役割を果たす避妊具です。女性用コンドームは、妊娠と性感染症STIを予防します。女性用コンドームは、それぞれの先端に輪がついている、柔らかく、ゆるい袋です。
輪の一つは、女性用コンドームを適切な場所にとどめるために、膣内に挿入されます。先端が開かれた方の輪は、膣の外に出たままになります。外側の輪は、コンドームが適切な場所にとどまるのに役立ちます。また、取り外す際にも役立ちます。
女性用コンドームは、妊娠を防ぐのに役立ちます。女性用コンドームには、以下のような、様々なメリットがあります。
・すぐに効果がある
・性感染病を予防できる
・処方や特別な取り付け処置なしで使用できる
・性交の8時間前から挿入できる
・アレルギー反応がほとんど発生せず、副作用のリスクが非常に小さい
・男性用コンドームのように、パートナーの協力は必要なく、ペニスが勃起する必要もない
ほとんどの男性用コンドームに使われるラテックスとは異なり、女性用コンドームは、湿気や気温の変化に影響を受けない、ポリウレタンや合成ラテックスでできています。さらに、女性用のコンドームの外側の輪によって、クリトリスが刺激されると感じる女性もいます。
しかし、女性用コンドームは、全ての人に適するわけではありません。以下のような場合、他の避妊法を考えようと思うかもしれません。
・ポリウレタンや合成ラテックスにアレルギー反応を示す場合
・妊娠のリスクが高い場合。30歳以下で、週に3回以上性交があり、膣にバリアを作る避妊法で、以前、避妊に失敗した場合、もしくは、常に女性用コンドームをするわけではない場合。
・女性用コンドームの挿入方法に違和感がある場合
・女性用コンドームがフィットし、適切な場所におさまるのを妨げる、膣の異常がある場合
1年に、100人中21人の女性が、女性用コンドームの通常の使用で妊娠すると推定されます。これは、性交時に、毎回コンドームを使用するわけではないからだと考えられます。
女性用コンドームは、男性用コンドームに比べて、破損する可能性が高いです。コンドームの破損は、性感染症にかかる、または妊娠することを意味します。女性用コンドームは、以下のような場合、効果を発揮しません。
・コンドームが破れる
・コンドームが膣から抜け落ちる
・ペニスが、膣とコンドームの外側の間に入る
・性交時に、コンドームの外側の輪が膣内に押し込まれる
また、女性用コンドームは、挿入時の不快感、焼けるような感覚、かゆみや発疹を引き起こす可能性があります。
女性用コンドームを使用する前に、取扱説明書を注意深く読みましょう。コンドームが使用期限を過ぎた場合、もしくは、小さな破れや穴など、ダメージを受けているサインに気づいた場合、そのコンドームは捨てて、新たなものを使用しましょう。
性交のために始めて女性用コンドームを使用する前に、取り付ける練習をしましょう。さらに、性交時に、女性用コンドームが適切な場所におさまるよう、細心の注意を払いましょう。使用済みの女性用コンドームを、再び使用するのはやめましょう。
女性用コンドームを、男性用コンドームと同時に使用するのはやめましょう。それぞれのコンドームがくっつき、どちらか、または両方が破損する可能性があります。女性用コンドームは、アナルセックスには推奨されません。
女性用コンドームの使用方法は以下の通りです。
・注意しながら、包みを開けましょう。破損の原因となるので、歯や爪を使うのはやめましょう。
・コンドームに加えて、ローションを使うことを検討しましょう。コンドームを取り付けやすくするため、また、性交時の音を最小限に抑えるため、水性、もしくは油性のローションを使用すると良いでしょう。
・女性用コンドームを取り付けましょう。中指と親指で、袋の先端がとじられた方の輪を押し、タンポンのように、膣に入れましょう。人差し指をコンドームの内側に入れ、限界まで輪を押し上げましょう。
コンドームがねじれないようにしましょう。外側の輪が、膣の外側に残っているか、陰唇の外側におよそ1インチ(およそ2.5cm)伸びているか、確かめましょう。女性用コンドームは、性交の8時間前から装着できます。
・ペニスを女性用コンドームの中に導きましょう。ペニスが膣と女性用コンドームの外側の間に入り込まないように注意しましょう。性交時に、コンドームの外側の輪が、膣内に押し込まれないように、注意しましょう。
・性交後、注意しながら、女性用コンドームを取り外しましょう。精液がコンドームからこぼれないように外側の輪をねじり、膣から優しく取り除きましょう。女性用コンドームは、トイレではなく、ゴミ箱に捨てましょう。