避妊に関してよく勘違いされていること

その他

避妊効果の高い避妊の方法は、たくさんあります。しかし一方で、避妊の方法について、誤った情報がたくさん出回っています。

こちらが、避妊に関するいくつかのよくある間違いです。

・授乳しているから、妊娠することはない

授乳することで排卵が延期されることはありますが、これは絶対ではありません。授乳をしている際でも排卵は起こることがあります。子育て中のお母さんでも、妊娠を避けたい場合は、避妊対策を行ったほうが良いでしょう。

・女性がオーガズムに達しない限り、妊娠しない

妊娠は、男性の精子が女性の卵子に受精した際に起こります。妊娠するには、女性がオーガズムに達成する必要はありません。妊娠可能年齢に達した女性は、月経周期の一部として、通常毎月卵子を排出します(排卵と呼ばれます)。女性がセックスしようとしなかろうと、オーガズムに達しようと達しなかろうと、これは起きる現象です。

・セックス後に膣を洗えば妊娠しない

膣の洗浄は、効果的な避妊手段とは言えないでしょう。射精後、精子は子宮頸部に入り、洗浄しても届かなくなってしまいます。

・「安全日」にしかセックスしないから、避妊は必要ない。危険日は月に一度しかない

このような勘違いは、月経周期に対する理解が足りないことが原因です。月経周期には4つのホルモン(細胞や器官の活動を刺激したり、調整したりする化学物質)が関わっています。卵胞刺激ホルモン、黄体形成ホルモン、エストロゲン、プロゲステロンです。これらのホルモンが絶妙なバランスを保つことで、排卵を調整します。そして、この卵子が受精されなかった場合、月経が起こります。女性の月経周期はだいたい一定ですが、ホルモンのバランスは、年齢、体重、ストレス、医療薬等、様々な要因から崩れることがあります。ですから、排卵期を割り出し、「安全日」を突き止めるのは、難しいかもしれません。周期避妊法で上手く避妊するには、女性の月経周期を注意深く管理し、外的要因や排卵の症状を見逃さない必要があります。

・立った状態や、女性が上に乗った場合、妊娠はしない

例えば立ったまま等、特定の格好で行ったセックスは女性器から精子を追い出すと信じている人が、中には一部います。実際は、どの格好でセックスをするかは、受精が起きるか起きないかに全く関係ありません。男性が射精した際、精子は膣の中によく沈み込みます。射精後すぐに、精子は自然に、頸管を上っていきます。

・コンドームが無いときは、ラップや風船を使ってよい

コンドームとして使うには、ラップや風船はよくありません。上手くはまりませんし、セックスの最中に簡単に破れてしまうかもしれません。コンドームは男性器に綺麗にはまるように、またセックス中に完全に保護できるように特別に作られており、最大限の効果が発揮できるように、何度も慎重にテストされています。

・射精の前にパートナーが引き抜けば、妊娠することはない

男性が射精する前に男性器を引き抜くのは、膣外射精法として知られていますが、これは誰にでも簡単にできる避妊対策ではありません。精液(精子を含む液体)の一部は男性が絶頂に達する前に放出されている可能性があります。加えて、中には、間に合うように引き抜くことができる程、自制心がない男性もいます。

・セックスするのは初めてだから、妊娠しない

女性は、排卵が起こっているときなら、いつでも妊娠し得ます。初めてだとしても、関係ありません。

・セックスの後、すぐにシャワーやお風呂に入れば、もしくはすぐに排尿すれば、妊娠しない

子宮頸部から子宮に既に入ってしまった精子は、洗っても排尿しても、止めることはできません。

・ピルは、服用し始めてすぐに効果が現れる

女性の中には、ピル(経口避妊薬)のホルモンが女性の体内のホルモンに作用して、排卵を防ぐのに、丸々一回分の月経周期が必要な人もいます。一部の医者は、念のため、ピルを服用し始めた最初の月は、避妊対策をもう一つ、一緒に併用することを勧めています。

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