ヨガが不整脈を落ち着かせる

治療方法

ある小規模の予備的研究において、古代のヨガによって、心房細動として知られる、潜在的に危険な不整脈の回数が半減されたと見られています。

研究によると、週に3回のヨガのレッスンにより、生活の質が高まり、不整脈の人を悩ます、不安や気分の落ち込みの程度が軽減されたそうです。

「これは、おもしろい結果です」と、the cardiac rhythm device clinic at the University of Miami Miller School of Medicineの院長のDr Raul Mitraniは言いました。ヨガによって、心房細動が治ったわけではありませんが、心房細動の症状が現れる回数が減ったと考えられます、と彼は続けました。

先行研究で、血圧やコレステロール値の低下や、動脈の弾力性の向上など、ヨガをすることで得られる、心臓に関する他の効果が証明されています。しかし、これが、心房細動に特化した最初の研究だと、Mid-America Cardiology at the University of Kansas Hospitalの著者は言いました。

どのように研究が行われたのでしょうか

数百万人の高齢者に影響を与える心房細動とは、血栓の形成や脳卒中の確率を著しく増加させる不整脈のことです。不整脈の治療は、多くの場合、異常を根元から取り除く外科手術、または副作用を伴う投薬療法のどちらかです。不整脈の引き金を減らすために、アルコールやカフェインを慎むなど、生活習慣を変えることも、効果的かもしれないと、Mitraniは言います。

最近の実験では、心房細動を持つ25歳から70歳の被験者49人が、週に3回45分行われるヨガプログラムに3ヶ月にわたって参加しました。レッスンで行われたのは、呼吸訓練、様々な姿勢(アーサ)、瞑想やリラックス法です。被験者は、お手本となるDVDも渡され、家でも日常的にヨガを実践するように働きかけられました。

ヨガのレッスンが始まる3ヶ月前、運動はしていたものの、ヨガはしていなかった時には、被験者の心房細動の回数が平均で3.8回だったのに対し、3ヶ月のヨガプログラムの間は、平均で2.1回でした。

「長期間ヨガを行う上級者は、生理的欲求によって、心拍数が自動的に決定されるという考えに誤りがあることを証明しました」とdirector of preventive cardiology at the University of Nebraska Medical Center in OmahaのDr Scott Shurmurは指摘しました。「医薬品やヨガなどが、実際に、交感神経系や副交感神経系の意識にいくらか変化をもたらすことに、私たちは気づいています。私が心房細動についての結果と、その具体的な証拠を発見したのは、これが始めてです。」

「確実に、ヨガは、心房細動をコントロールするのに何らかの役割を果たしています」とヨガ、とりわけプラナヨガの呼吸の構成要素がキーポイントだと指摘する、the cardiac service and chief of complementary medicine at Hackensack University Medical Center in New Jerseyの医長のDr Louis Teichholzは言います。

「もし、彼らが、心拍変動を研究したのであれば、これが、交感神経系の活動を減少させたことを証明したはずです」と彼はいいます。「それは、恐れや強い恐怖を伴います。感受性の高い人の体内で、突然アドレナリンが爆発したら、不整脈が引き起こされるでしょう。」

二つ目の研究は、運動全般の、心臓に対する価値を裏付けました。

定期的な運動は心臓に良い

テキサスの研究者は、生涯にわたって定期的に運動をすることで、定年を超えても、人間の心臓は、柔軟になり、強くなると報告しています。

実際に、長期的な運動によって、25歳から34歳のデスクワークの人と同程度の心臓の筋肉量が維持されると、研究チームは推定します。

研究では、生涯にわたって、定期的に運動を続けてきたという65歳以上の人は、実際に、左心室の重量が維持できていたそうです。心臓の左心室は、血液の輸送に関連し、通常、年を重ねるごとに小さくなっていきます。

研究の参加者は、成人してから週に6、7回運動をしていました。しかし、the University of Texas-Southwestern Medical Center in Dallasの研究者たちは、人生の中盤、つまり、45歳から60歳になることで、加齢とともに発症する傾向が高まる、心不全や他の心臓障害を防ぐのに役立つかもしれないと考えます。

専門家は、医学学会で示されたデータは、ある研究が医学雑誌で出版される時に行われる、同分野の専門家たちによる厳しい評価を受けておらず、予備的研究だと考えるべきだということを強調しています。

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