母乳育児は帝王切開による痛みを和らげるかもしれない
ヘルス24(Health 24)の記事では、南アフリカでの全出産のうち、3分の1程度しか帝王切開が行われていないとしています。
母乳は赤ちゃんの健康に有益なものであることは知られていますが、最新の研究では、例えば帝王切開による出産後の慢性的な痛みのリスクを減らすなど、母乳はお母さんにも有益なことであるという結果が示されています。
女性が母乳育児をするよう促進しましょう
スペインの研究者たちは、帝王切開を受けた185人の女性を追跡調査しました。2ヶ月間もしくはそれ以下の期間母乳育児をした人の1/4(23%)は、帝王切開後4ヶ月が経過しても慢性的な痛みがあったそうです。しかし、2ヶ月以上母乳育児をした人では慢性的な痛みがでた人は8%だけでした。
「この調査の暫定的な結果が示しているのは、2ヶ月以上の期間母乳育児をした人は、帝王切開後の慢性的な痛みがでないこと、また母乳育児を2ヶ月以上しない人は慢性的な痛みのリスクが3倍高いことがわかりました。」と、セビル市のヴァルメ大学(Our Lady of Valme University Hospital in Seville)のカルメン・アリシア・ヴァルガス博士(Carmen Alicia Vargas Berenjeno)によって率いられた研究者たちは述べています。
「私たちの研究は、女性に対する母乳育児の促進のための新たな良い理由づけになりました。」と研究チームは述べています。
また、研究者たちは大学教育を受けた女性は、そうでない女性と比較して慢性的な痛みが少ない傾向があるとも述べています。
母乳育児をした母親の54%が不安症にかかっていると報告されています。
さらなる研究が必要
この研究は、原因結果の関係を証明するためのものではないため、研究者たちは授乳中の不安感が慢性的な痛みの可能性に影響を与えたかもしれないと述べています。この関係性を現在研究しているとのことです。
帝王切開は米国、カナダ、イギリスでは出産の4分の1を占めています。
帝王切開の後、慢性的痛み(3ヶ月以上続く痛み)が5分に1の母親に起きていると、研究者たちは言います。