全般性不安障害

症状

説明

時々心配することは誰にでもあるでしょう。しかし、もしあなたが全般性不安障害(GAD)の場合、あなたの心配は通常の日々の心配事よりはるかに多くなります。それらの心配は過度で、非現実的で、慢性的で執拗です。

GADの患者は、通常、日常生活の状況(健康、就職、育児や財政など)や軽微な問題(家事や修理など – 時が経つにつれて問題が生じるだけだとしても)が悪化する事を過度に心配しています。

不安の焦点は、次々に移り変わります。不安の原因は明らかでも、その反応は恐れられた事象の実際の可能性または影響に不釣合いであったり、そもそも不安と心配の原因を特定するのが難しい時もあります。

小児および青少年のGAD患者は、学校や課外活動での自分の能力とパフォーマンスを心配するのが一般的です。彼らは他の子供たちよりも自分のパフォーマンスについてもっと安心する必要があるかもしれません。

GAD患者は通常、身体症状にも苦しんでいます。これらの症状には、頭痛、過敏性腸症候群、めまい、発汗、吐き気、筋肉痛、嚥下困難および下痢が含まれます。より頻繁にトイレに行く必要があることもあります。

患者は怒りっぽく、神経の高ぶり、眠れない、疲れやすい、集中するのが難しいなどを訴える傾向があります。また、他の人よりも簡単に驚くかもしれません。

GADは、しばしば、別の不安障害、うつ病および薬物乱用などの他の精神医学的問題を併発していることがあります。

GADの患者は、「不安を脱ぎ捨てる」ことができず、リラックスできません。彼らも心配が過剰であるが制御することが困難であると認識しているかもしれません。

他のいくつかの不安障害を持つ人々とは異なり、GAD患者は、障害の結果として状況を回避しません。

しかし、GADは患者を苦しめている可能性があり、人生の様々な面で人の機能に著しく支障をきたす可能性があります。幸いにも、投薬と精神療法で生活の質を大きく改善することができます。

症状

症状は通常、知らぬ間に進行し発症します。人によって症状は若干異なる場合があります。より多くの認知症状(心配や集中困難など)がある人もいれば、身体的症状(落ち着きのなさ、怒りっぽさ、筋肉緊張、睡眠障害など)により多く悩まされる人もあります。

ストレスを受けている間は症状が悪化し、治療を受けなければ徐々に症状が悪化します。

原因

正確な原因は特定されていませんが、GADは家族に遺伝すると考えられています。他の不安障害の場合と同様に、この障害は様々な脳回路が影響しています。

内分泌障害のような不安症状の一般的な医学的原因は除外してもいいでしょう。カフェイン、覚醒剤、アルコールなどの特定の物質も、不安の増大に寄与する可能性があります。

診断

診断は通常、一般開業医によって行われ、精神科医を紹介するでしょう。精神科医は、患者と家族の詳細な歴史を確認するなど徹底した診断をすることが必要です。患者に近い人の意見も価値があるかもしれません。

精神障害の診断および統計マニュアル(DSMIV)に定められている基準は、通常、診断を行うために使用されます。診断を行うためには、多数の出来事または活動について過剰な不安と心配(予期憂慮)が起こる日のほうが起こらない日より多い状態が少なくとも6ヶ月間続いていなくてはいけません。

また、次の症状のうち少なくとも3つが必要です。

・落ち着きのなさ、緊張感、または神経の高ぶり
・疲れやすい
・集中が難しい、または心が空白になる
・怒りっぽい
・筋肉の緊張
・睡眠障害

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