天候は頭痛を誘発するのか

二つの学説

American Journal of Emrgency MedicineとJournal of Toxiology and Environmental Healthからそれぞれ出版された二つの学説によると、高い気温、低い湿度、そして微粒子状物質大気汚染の度合いが高いと頭痛が増すことが分かりました。

一つ目の学説では、片頭痛で緊急治療室に搬入された患者を、天候の観点から入院時に監視しました。この研究で関わった3491人の患者から、搬入された患者の人数と、日々の最高気温、平均気温、最低気温、そして気温差との間で、統計的に重大な相関関係があることがわかりました。

この研究では、湿度が低い時に、より多くの患者が頭痛や片頭痛を訴えることも発見しました。

二つ目の学説では、空気中の微粒子物質と、台湾の台北で頭痛の手当てを受ける外来患者数の間に関係性があるかを調べました。五年間も統計がとられた結果、調査員たちは微粒子状物質大気汚染の度合いが高いほど、頭痛や片頭痛に苦しめられる患者が増えることを発見しました。

「季節の変化、雨、稲妻、雷鳴、そして気圧までもが頭痛や片頭痛の引き金となり得ます。」と南アフリカの片頭痛治療の分野における先駆者で、The Headache Clinicの医長でもあるElliot Shevel博士は言います。「全ての人が異なる誘因をもちますが、誘因だけでなく、頭痛や片頭痛の特定な解剖学的要因を明らかにすることが鍵になります。」

何故季節が頭痛に影響を与えるのか

光に晒されることは、よく知られている頭痛の誘因ですが、季節の変化も似たような原理にそっています。

「世界中の片頭痛持ちの人たちは、眩しい日光が片頭痛を引き起こすと昔から訴えてきました。」とShevelは言います。「研究者の中には、片頭痛を持つ人の身体の感覚、特に視覚に関する感覚の一部が非常に感度が高いと主張する人もいます。夏のより眩しい日光や、雪のギラギラ光る様子が、頭痛持ちの人の片頭痛を引き起こす原因となるのです。」

どのようにして気候パターンの変化や嵐が頭痛に影響を与えるのか

頭痛に関する2007年の研究では、片頭痛と診断された1200人以上もの患者が検査されました。おおよそ50%の患者で片頭痛が起きたということで、天候は四番目に頻度の高い片頭痛の誘因として定められた、とShevelは言います。「落雷や強風もまた片頭痛の誘因となり得ます。」

正確な診断を受けましょう

片頭痛が起こる頻度を下げるためには、関連のある誘因(複数の誘因があることもあります)を明らかにし、避けることが重要になります。片頭痛や頭痛の周期や誘因を明らかにするには、頭痛日記が有効だとShevelは述べます。The Headache Clinicでは、頭痛や片頭痛の診断と治療は、集学的チームが取り組みます。

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