口腔衛生を保って肺炎を防ぐ

その他

ある研究によると、老人ホームの居住者のうち看護助手の助けにより、よい口腔衛生が保たれた人は肺炎で亡くなる確率が低かったということが分かりました。

Journal of the American Geriatrics Societyの中でCarol W. Bassim博士とその同僚は、老人ホームの居住者の最も多い死因は肺炎だと指摘しています。そしてさらに「口腔衛生が悪いことや、不十分な口腔ケアも肺炎と関係しているという研究結果がある」と付け加えています。

現在Bassim博士は、メリーランド州ベセスダにあるNational Institute of Dental and Craniofacial Researchに勤めています。彼女とその同僚はフロリダ州にある老人ホームの内、口腔衛生のケアをした二つの病棟の居住者と別の二つの病棟の居住者を比べ、その効果を研究しました。

研究の成果

始めのうちは、2つのグループの間に肺炎による死亡率の違いはありませんでした。しかし口腔ケアを受けていた方のグループはそうでないグループより年老いており、身体障害も多かったのです。それらを考慮に入れると、前者のグループは後者と比べて三倍以上も肺炎で死ぬ確率が高かったのです。

高齢者の肺炎は主に食べ物や唾液の誤嚥によって発生します。Bassim博士と同僚の説明によれば、肺炎になる確率は「呼吸の際の口咽頭の容積の質や量に依存する」のです。

「誤嚥してしまう唾液の量や、一度にたくさん誤嚥してしまう体質は、口腔ケアによって変えることはできない」とするも、「口腔ケアが口腔内の環境の有害な性質を大幅に減らし、患者が肺炎で死ぬ危険性を減らすことに関係しているとこの研究は指摘している。」と彼女らは付け加えました。

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