うつ病に対抗する食べもの

その他

1. ターキー

感謝祭でよく食される伝統的な七面鳥の肉には、タンパク質を構成する要素のトリプトファンが含まれています。トリプトファンはセロトニンを作るのに使われます。セロトニンは脳内分泌物質で、うつ病においてはカギとなる役割を持っていると、科学者は言います。実際に、抗うつ薬の一部は、脳でのセロトニンの使い方に狙いを定めた薬になっています。チキンや大豆からも同様の気分を高める効果が得られます。

2. ブラジルナッツ

このブラジルナッツは、セレンが豊富です。セレンは、フリーラジカルと呼ばれる、体にダメージを与える小さな粒子から体を守ってくれる働きがあります。ある研究では、食事に十分な量のセレンが入っていなかった若者はうつ病になりやすい傾向があったそうです。ただ、研究者はこの実験でセレン不足がうつ病の原因になったとは断言できないと話しています。たった1個のブラジルナッツで一日に必要とされているセレン摂取量のおよそ半分を供給することができるので、食べる量をうまく制限することに気をつけるようにしましょう。他にセレンを含んでいる食べものとしては、玄米、牛の赤肉、ヒマワリの種、シーフードがあります。

3. ニンジン

ニンジンには、β‐カロテンがたくさん含まれています。β‐カロテンはカボチャ、ホウレンソウ、サツマイモ、メロンなどからも摂取することができます。諸研究によれば、β‐カロテンをしっかり摂取しているとうつ病になる可能性が低下するそうです。β‐カロテンがうつ病を予防するはたらきがあると断言するには十分な証拠がありませんが、食事に多く含まれているからといって体に悪影響があるわけでもありません。

4. ハマグリとムール貝

これらのシーフードの良いところはビタミンB‐12の良い摂取源だということです。いくつかの研究によると、ビタミンB‐12の量が少ない人はうつ病になりやすいという結果があります。ビタミンB‐12が欠乏するとS‐アデノシルメチオニン(SAM)と呼ばれる物質が不足してしまうのです。S‐アデノシルメチオニンとは、気分に影響を与える他の化学物質を処理するのに脳が必要とする物質です。ビタミンB‐12を含んでいる他の食べものを探しているなら、牛の赤肉、牛乳、タマゴを食べると良いでしょう。

5. コーヒー

カフェインを摂取するとカフェインが刺激剤となって、モチベーションが高まります。しかし研究によると、産後うつ病やパニック障害を抱えているなら、カフェインの摂取は症状を悪化させてしまう効果があるかもしれないようです。他の研究者が言うには、どうしてなのかは分からないけれども、コーヒー1杯飲めば、うつ病になるリスクを低くすることができるそうです。

6. 葉物野菜

葉物野菜は葉酸を含んでいます。葉酸は脳細胞がうまく機能するために必要な栄養で、うつ病対策としても効果があるかもしれません。アメリカの食品メーカーはこの葉酸(ビタミンB‐9)をパスタなどのような穀物に加えます。レンズマメ、リマ豆、アスパラガスから得ることもできます。

7. サーモン

サーモンだけでなく、ニシンやマグロなどの魚は多価不飽和脂肪を多く含んでいます。研究者は多価不飽和脂肪がうつ病と戦うのに有用なのではないかとにらんでいます。多価不飽和脂肪の1つのタイプでω‐3脂肪酸というものがありますが、これは気分に影響を与える可能性がある化学物質を脳細胞が使うときにそれを助けるはたらきがあります。うつ病患者ではない人は、うつ病患者よりも多くのω‐3脂肪酸を有していたということを示す研究も存在しています。

8. 牛乳

牛乳はビタミンDの良い摂取源です。体内にビタミンDが不足していると、うつ病を引き起こすことがときどきあります。ノルウェーで行われたある研究では、ビタミンDのサプリメントを飲んだ人は、一年後、飲まなかった人よりもうつ病になりにくかったという結果が得られました。牛乳が好きではないのなら、濃縮ジュースやシリアル、魚の缶詰などを食事に盛り込んで摂取しましょう。

注意:アルコール

アルコール飲料は気を紛らわしたり、自分がもっと社会的存在であることを感じるためだけのもののように思われるかもしれませんが、ワイン、ビール、カクテルなどはいつでも適量を飲むのがもっとも良いでしょう。飲んでいるその瞬間はいい気分かもしれませんが、飲み過ぎるとだんだんうつ病の症状を悪化させてしまいます。なぜなら、アルコールは脳の機能を鈍らせるからです。また、服用した抗うつ薬の効果も弱めてしまうおそれがあります。

注意:ジャンクフード

たしかに、ジャンクフードはすぐに食べられてお腹を満たしてくれるかもしれません。しかし、このような加工食品は心の調子には良くありません。科学者たちは、食事に含まれるの砂糖、単純炭水化物、脂肪の量が、食べた人の感じ方にどのような影響を及ぼしているのかを研究し、多くの科学者が不健康な食事とうつ病との間の関係性を見つけました。最良の食事は、たくさんのフルーツ、野菜、全粒穀物、脂肪分の少ないタンパク質でよくバランスの取れた食事です。

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