リウマチ因子検査

その他

リウマチ因子検査は、一般的な血液検査です。この検査は、リウマチを診断するにあたって行われ、関節の腫脹、痛み、動きの制限など、共通した症状がみられる他の型の関節炎と区別するために効果的です。

リウマチは、身体の免疫機能の一部として感染と戦っている身体の抗体が損傷を引き起こす、自己免疫疾患です。

リウマチである場合、リウマチ因子は、これら抗体や、その後の免疫反応によって、関節の炎症や破壊をもたらします。

CRP(C-反応性タンパク質)、ESR(赤血球沈降速度)、FBC(全血球数)、そしてANA(抗核抗体)などの炎症マーカーも指示されたとおりに、命令を下します。

抗CCP(サイクリックシトルリン化ペプチド)抗体は、リウマチ因子が陰性である場合、または関節炎の非常に初期の段階で、命令を受けます。

いつ検査が行われる?

炎症、腫れ、痛みを伴う関節炎の患者でリウマチが疑われる場合、リウマチの診断のために、この検査が必要な場合があります。これらの症状は、リウマチと他の自己免疫疾患の一部で共通してみられます。

リウマチにおける異常抗体は、通常は私たちの血液中に存在しません。体内の抗体(免疫グロブリン)をターゲットにした異常な抗体が、この検査によって測定されます。

この検査は、完全な臨床評価の一部として、またX線や関節の他の画像化と併せて指示された場合に実施されます。
早期の検査と診断、そして適切な治療によっては、関節の損傷を防止、または緩和することができる。

検査はどのように行われる

少量の血液(ティースプーン半分)を採血したうえで、検査を行います。検査にともなく特に必要な準備はありません。

注射で採血される以外は、とくに不快感はないでしょう。採血した血液の検査法の一つは比濁法で(抗体の光検出法)です。

この方法において、患者の血液は、リウマチ因子が存在する場合に、凝集を引き起こす製造された抗体と混合されます。

混合物を含むサンプルを光が通過すると、計器はその光がどれだけ遮られているかを測定します
血液中に高レベルのリウマチ因子があると、血液を濁らせ、光の遮断をもたらし、これが測定されます。

検査結果はどう解釈される?

典型的な症状や臨床所見があり、かつリウマチ因子の顕著な上昇が見られると、リウマチだと思われがちです。しかし、他の疾患の場合においても、この検査で陽性がでることがあります。

ANA(全身性エリテマトーデス)などの自己免疫疾患や、シェーグレン症候群などの他、結核やウイルス感染などの感染症、肝硬変、癌などの病気の際にも、陽性になることがあります。

加齢に伴い、実際にはリウマチではないにも関わらず、リウマチ因子で陽性がでることも、一般的にあります。60歳以上の人の25パーセントが、リウマチ因子検査で陽性になる可能性があります。
この事は、この検査が、リウマチに特異的ではないことを意味しています。

さらに、臨床的にリウマチだと確認された患者のうち、最大50%が、発症時にはリウマチ因子が陰性になる可能性があることから、この検査がそれほど敏感ではないことがわかります。

リウマチ因子を繰り返し検査する必要がある場合もありますが、反復試験を行う価値はありません。

他の検査

リウマチ因子の早期かつより正確な診断のために、抗CCP抗体検査が最近開発されました。特に、臨床像がまだ不明確で、リスク因子検査が院生である場合に、早期のリウマチを診断する際に、特に価値を発揮する可能性があります。

抗CCP抗体検査は悪性のリウマチの診断にも効果的です。しかし、現在のところ、リウマチ因子検査がより一般的で、より安価で検査を受けることができます。

検査結果は、患者病歴や臨床所見の背景を常に考慮したうえで、解釈されるべきです。

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