• HOME
  • ブログ
  • 症状
  • お腹が減っているから食べるのか、それとも感情的になっているから食べるのか

お腹が減っているから食べるのか、それとも感情的になっているから食べるのか

症状

食物は身体にとって燃料のようなものですが、燃料補給だけが食事を取ることの理由ではありません。多くの人にとって、感情が大きな役割を果たしているのです。例えば、人は以下のような理由で食べる可能性があります。

・喜び、幸せを感じている(誕生日ケーキ)
・悲しみを感じている(散々な一日を送った後にアイスクリームを食べたくなった、という経験は誰しもあるはず)
・ストレスを感じている(午後3時にオフィスでつまむチョコレート)

感情的な理由で食べていると、しばしばこれが過食に繋がることがあります。そもそもはじめの時点でお腹は空いていなかったのですから。

時折の暴食は大した問題ではありません。これが長続きするようであれば、過食性障害である可能性があります。

感情が原因で食べていることの兆候

食欲が感情的なものからきていることを示唆するヒントとして以下のものがあります。
・ストレスを感じさせられるようなことが起きて、即座に食べたくなる。
真の食欲は、配偶者と喧嘩になったり仕事が上手く行かなかったり、といった状況に影響されるものではありません。
・耐え難いほどの摂食衝動が突然訪れる。
本物の身体的な食欲は徐々に、そしてゆっくりと発達します。「普通」から「飢え死にしそう」という状態に飛ぶことはないのです。
・特定の食物のみが欲しくなる
お腹が減っているときは、何か好みのものはあるかもしれませんが(例えば、ハンバーガーの気分、等)、他の選択肢も良い、と感じられるのです。ところがポテトチップス或いはアイスクリームでないと満足できない、という場合は、食欲は感情的なものであると想定するのがよいでしょう。

食べ物で感情をなだめたいという欲が一線を越えてしまっていないか心配だ…。
そんな人のためにここでは感情的な食事と過食性障害についての誤認識を紹介します。

神話1:動揺している、或いは心配になっていることが理由で食べたなら、それは過食性障害である

好きなだけ飲み食いするような人は、不快、苦痛、悲痛な感情を和らげるためにこれを行っている、というのは事実です。しかし、感情が原因で食べ物に走る人のほとんどは過食性障害ではありません。ミズーリ州セントルイスにあるWebster Wellness Professionals のプログラム・ディレクターであるRandy Flanery博士は、「誰しも、落ち着くために食べたいとっておきの食物があるものです。」と言います。

過食に陥っている場合は、特定の状況下で他の者よりも多くを食べてしまいます。この障害を抱えている人はまた、過食中には自らの食事をコントロールできなくなる、と思っています。通常は自らの食事に対してとても同様し、罪悪感を抱き、羞恥心を感じるようになります。このような状態が当てはまる場合は、精神衛生の専門家を受診し適切な診断と処置を受ける必要があります。

神話2:一度座ったら大量の食事を取る、というのは過食性障害の証である

短時間に大量の食物を摂取することは、確かに過食との定義をなされています。但し、時折過食を行って、過食性障害にはならない、ということは可能です。「多くの人が、およそ80%の人がそうだと推定しているものもありますが、時折過食を行うのです。感謝祭なんかを想像してみてください。」と言うのはNational eating Disorders Association においてChief science officer を務めるRussel Marx医学博士です。人は時たま好きなだけ飲み食いを行うものです。これはとりわけ長期休業中などにあてはまります。しかしこれをいつでもやってしまうと、特にそれを恥ずかしいと思っているが故に1人ぼっちの時にやってしまうようであれば、医師の診察を受けてください。これらは過食性障害の兆候です。

神話3:過食性障害の人は、食物にばかり意識がいくあまりそのような状態になる

現実はこの逆であることが多いのです。過食を行ってしまう人は、食べている物に対する意識が薄い傾向にあります。食べ終えるまでに一体どれだけの量を食べてしまったのか、といったことをわかっていないのです。「多くの場合、彼らは意識をすることなく、ほぼ自動的に食べているのです。」Flaneryは言います。「するとその後彼らは立ち止まり、言うのです。『あらま、なにをしているのかしら…』と。」

食習慣について不安があれば、日記を付けましょう。食前、食事中、食後にどのような気分であったかを詳細に記録しましょう。何をどれだけ食べたのかを書いておきましょう。こうすることによって、自分の食事行動に対してより思慮深くなるでしょう。

ワンポイント・アドバイス
「テレビ鑑賞中や読書中に食べてはいけません。そうではなくて、食事をしっかりと用意し、テーブルに座って、味や香りを楽しみましょう。」Flaneryは言います。

神話4:お腹が鳴って空腹の兆候が出るまでは待つべきである

お腹が鳴るのは身体的な空腹の兆候です。しかし多くの人においては、最後に取った食事から多くの時間が経つまで、身体はこの兆候を出さないのです。「お腹が鳴っているということは、それだけ最後の食事から時間を空けてしまったということであり、これはむしろ過食に繋がりやすいのです。」Flaneryは言います。この状態においてはまた、健康的でない食事(砂糖や脂肪、食塩を多く含んでいるようなもの)を選んでしまいがちなのです。

過食をしやすい傾向にあるのならば、普通は健康的な食事を決まった時間に取る(スケジュールを組み立てて3,4時間おきに食べる)のが良いでしょう。スケジュールに従うことで、ストレスを感じやすい意思決定(例:自分は本当にお腹が空いているのか?)を行わずに済む、とFlaneryは言っています。

関連記事一覧