うつ病

うつ病とは、数日間不幸だと感じたり、うんざりした気持ちになるだけものではありません。

多くの人々は気分の落ち込みをある一定期間経験しますが、うつ状態になると数日どころでなく、数週間から数ヶ月にわたり、常に悲しい気持ちになります。

うつ病は取るに足らないものであり、本物の健康状態ではないと考える人々もいますが、これは誤りです。うつ病は本当の病気であり、本当の症状です。うつ病とは人間の弱さの現われでも、「がんばれ」ば「抜け出せる」ものではありません。

しかし、適切な治療とサポートがあれば、うつ病患者のほとんどは完全に回復できます。

うつ病の兆候

うつ病は人々に様々な形で影響を及ぼし、様々な症状を引き起こす可能性があります。

不幸感や絶望感を常に覚えたり、かつて楽しんでいたものに興味への興味を失い、非常に強い悲しみを覚えるといった段階まで様々な症状があります。うつ病患者の多くはその症状に不安感を挙げます。

常に疲れを感じる、睡眠の質が悪くなる、食欲や性欲を失う、様々な痛みを感じるといった身体的症状もあります。

うつ病の症状は軽度から重度の様々な範囲に及びます。最も軽い症状では、常に精神的に落ち込んだように感じますが、重度のうつ病では、自殺願望を芽生えさせ、人生はもはや生きる価値がないように感じてしまうこともあります。

多くの人々は辛い時期にストレスや不幸、不安感を経験します。気分の落ち込みは、短期間の後に改善し、うつ病の兆候ではないこともあります。

医者の診断

うつ病であると感じたとき、家庭医に助けを求めるのは大切です。

多くの人々はうつ病になった際、助けを求めるまでに長い時間をかけてしまいますが、遅くならないうちに検査を受けるのが一番です。医者の診察を受けるのが早いほど、回復に早く向かうことが出来ます。

うつ病の原因

うつ病の引き金となるものが時としてあります。死別や失職、出産といった人生を変えるような出来事がうつ病を引き起こす可能性があります。

うつ病患者のいる家系の人々は、彼ら自身もうつ病を発症する可能性が高いです。しかし、明らかな理由が無くてもうつ状態になることもあります。

うつ病はかなり一般的で、10人に1人は人生のある時点で経験しています。それは、性別や年齢に関わりません。

研究によると、イギリスの5歳から10歳の子供の約4%が不安、またはうつ状態にあります。

うつ病の治療

うつ病の治療には、生活習慣の変化や話し合い療法、薬物療法の組み合わせが含まれます。軽度、中度、重度のうつ病の重さに応じて、推奨される治療法が決定されます。

軽度のうつ病の場合、うつ病の進行状況を観察しながら、自分で改善するかどうか確認することを勧めてくるでしょう。これは、「経過観察」として知られています。運動や自助グループへの参加といった、生活習慣向上に向けた取り組みを提案するでしょう。

認知行動療法（CBT）のような話し合い療法は、症状に改善や緩和が見られない中度のうつ病によく用いられます。抗うつ薬もまた処方されることもあります。

中度から重度のうつ病の場合、話し合い療法と抗うつ薬の組み合わせがしばしば推奨されます。重度のうつ病に罹っている場合は、集中治療専門の精神科専門医チームに治療や処方薬の相談をすることになるでしょう。

うつ病とともに生きる

うつ病患者の多くは、運動を増やしたり、アルコールを減らしたり、禁煙したり、食生活を見直すなど生活習慣の改善に結びつけることが出来ています。

自己啓発本を読んだり、サポートグループに参加することもまた価値があります。それにより、うつを感じさせる原因についてよりよく理解することが出来るようになります。同様の状況にいる人と経験を共有することは、非常に効果的です。