関節リウマチの影響が手や指に出た時

その他

関節リウマチ(RA)は、手や指も含めた、体のどの部位の関節でもかかる危険性のある病気です。主な症状としては、次のようなものが挙げられます。

・手の痛み、指の痛み、腫れ、そしてこわばり。
・触ると温かくて柔らかい手の関節や指の関節。
・体の両側で同じ部位の関節が感染している(例えば、両手首)。
・指の関節のゆがみ。
・手のしびれやうすきなどの、手根管症候群の症状。
・疲労。
・起床後、1時間以上続く痛みやこわばり。

原因

具体的に何がRAを引き起こすのか、科学者にはわかりません。遺伝子的にかかりやすい人は、慢性炎症の引き金となる出来事(感染症など)にさらされていると、ほとんどの専門家は考えます。

ホルモンもまた、原因のひとつとなっているかもしれません。例えば、RAは男性よりも女性に多く見受けられます。妊娠中は改善されていく傾向にありますが、出産後は悪化するかもしれません。

治療方法

医師は、あなたに必要なものに応じて、次のようなことを含めた計画を立てるでしょう。

・薬。
・休養と運動。
・痛む関節が圧迫されないようにするための添え木や特殊な関節炎の補助具など。
・ストレス管理をする。
・炎症の引き金となる食べ物を控える。
・サーモンなどの魚やフラックスオイルに含まれるオメガ3脂肪酸などの、炎症を抑える食べ物を摂取する。
・定期的な診察。
・理学療法。
・関節がひどく損傷している場合は、手術。

RAの治療薬にはさまざまなものがあります。痛みを抑えるために服用するものもあれば、病気の進行を遅くする、もしくは止めるためのものもあります。

手と指の関節の痛みを和らげるためにできること

手と指をもっと柔軟にするためには、定期的な体操が必要です。また、痛む関節は休ませなければいけません。RAが再発した場合には、手や指のための添え木を使うと良いでしょう。

手と指の体操をするには、(硬いテニスボールではなく)柔らかいスポンジのボールを使いましょう。一度握り、それから手の筋肉を緩めましょう。

自宅や職場での日常活動を楽にするための道具や機器に関しては、作業療法士に尋ねてみましょう。例として、次のようなものが挙げられます。

・衣類は、ボタンの代わりに面ファスナーを使用する。
・ドアノブを回しやすくするために、補助具をつける。
・ランプは、小さなスイッチを回すのではなく、根元に触れるだけで明かりをつけたり消したりできるスイッチを使う。
・靴を履く時は、前のめりになって手を伸ばさなくても良いように、持ち手の長い靴べらを使用してみる。
・家庭用品、鍋、フライパン、コップ、皿などは、軽い物を使う。
・ペンやえんぴつにスポンジを巻く。これは、たいていのオフィス用品店で購入することが可能です。

湿り気を伴う熱や氷はRAの痛みを和らげることができるのか

これらの簡単な方法はいずれも、RAの痛みやこわばりを和らげることができます。

温かく、湿った湿布(もしくは、タオルや温熱パッド)を指と手に15分間当ててから体操をしましょう。

腫れを抑えるためには、アイスパックを使いましょう。一度に10~15分ずつ、痛む関節の上にアイスパックを当てましょう。

湿った温かいものとアイスパックは交互に使うと良いかもしれません。あなたに最も合っている方法が何かいろいろと試してみてから、体操の前後に行う習慣にするようにしましょう。

スワンネック変形

これは、指の第二関節が伸びる時に、第一関節と第三関節が曲がってしまった場合に起こります。この指の関節のアンバランスは、次第に曲がった「白鳥の首」の形へと変形するかもしれません。関節リウマチがこの原因となり得ます。

スワンネック変形は、変形してしまった指を普通に曲げることがほぼ不可能な状態にさせます。例えば、シャツのボタンをとめたり、グラスを握ったり、指でつまむことが困難になります。

治療法には次のようなものが含まれるかもしれません。

・フィンガースプリントやリングスプリント。
・うまく動かせるように関節を再編成したり、結合させたりするための手術。

ボタン穴変形

ボタン穴変形と呼ばれる症状は、関節リウマチが原因で起こり得ます。

指の第二関節が手のひらに向かって曲がり、第一関節は手のひらとは逆方向に曲がります。それは、指の第二関節の慢性炎症によるものかもしれません。

治療法には、第二関節を伸ばしておくための添え木が含まれるかもしれません。場合によっては、手術が必要となります。

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