グルテン

治療薬

グルテンは、小麦や小麦関連の穀物製品にみられるタンパク質です。グルテンは焼き物をふくらませる過程に関わっています。セリアック病患者はグルテンを摂取するべきではありません。また、この他の腸管障害を患っている人も、グルテンの摂取により問題が生じる可能性があります。但し、グルテンが健康的な腸管にダメージを与えるという確証はありません。

概要

グルテンの研究の多くは、セリアック病研究の一環として行われています。セリアック病(CD)とは、遺伝的自己免疫疾患で、腸管が損傷を受け、免疫反応が増加する
(グルテンの成分であるグリアジンを吸収する結果生じる現象)点が特徴です。セリアック病患者はこのダメージを受けないよう、グルテン摂取を避ける必要があります。セリアック病患者が適切な処置を受けず、尚且つ継続してグルテンを摂取した場合、死に至る確率が非常に高くになります。セリアック病を患っているか否かに関わらず、グルテンの摂取を避ければこのようなリスクはありません。

非セリアック・グルテン過敏症(NCGS)もまたグルテン研究における主用なトピックです。腸管が健康的である人と比べ、過敏性腸症候群(IBS)のような非セリアック腸疾患を患っている人はグルテンを吸収した後に腹の張りや痛み、吐き気など経験する可能性が高いとうことを示唆する結果が出ています。しかしNCGS患者がグルテンを吸収した場合、CD患者が経験するのと同じレベルのダメージを受けることはありません。したがって、NCGS患者の不便や苦痛を説明するには自己免疫疾患ではなくむしろグルテンと関連付けられる他の炭水化物を用いるべきかもしれません。グルテン過敏症の自己診断を調査している研究者らによると、NCGS患者の多くは、実際には過敏症を全く表さず、症状は「ノシーボ効果」による、すなわち、グルテンが腸管障害をもたらすということに関連した議論を知っていたことによるものだそうです。

セリアック病患者は絶対にグルテンを避ける必要があります。一方、セリアック病以外の腸管障害を抱えている人は、グルテンを摂取した後に軽度から強い不快感や苦痛を経験するかもしれません。これはおそらく小麦が腸管内にガスを発生させることが原因でしょう。現在、CD患者でない人の体内においてグルテンが組織にダメージを与えるという証拠はありません。

摂取

グルテンはサプリメントではなく、消化後に体内に有益な効果ももたらしません。グルテンを補完的に摂取することは推奨されません。セリアック病患者はグルテンの摂取を絶対にしてはなりません。

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