拍動性耳鳴りとは

その他

もし片耳もしくは両耳において、一定のリズムでドクンドクンというような音や、シューというような音が聞こえる場合は、この珍しい種類の耳鳴りを患っているかもしれません。普通の耳鳴りのように、他の人には聞こえない、継続的な音が聞こえます。しかし、拍動性の場合、音は体内から発生します。聴診器を使えば、医師にも聞こえるかもしれません。他に、血管性耳鳴りなどの別名もあります。

症状

定期的に、鼓動と連動しているような一定のリズムで鳴る音が聞こえてきます。これは、片耳でしか聞こえないかもしれません。多くの人にとっては、その音はうるさくて気が散るような音で、時には耐えられないほどのこともあります。

特発性頭蓋内圧亢進症を患っていて、脳周辺の分泌物の圧迫が強い場合、次のような他の症状も出るかもしれません。

・頭痛。
・めまい。
・視覚の問題。
・難聴。

もしこのような症状がある場合、体重を減らしたり、薬を服用したり、手術を受ける必要があるかもしれません。

原因

通常の耳鳴りとは異なり、医師は次のような、この種類の耳鳴りの特定の原因を突き止めることができる場合が多いです。

異常血管。これは、よくある問題です。脳内の耳付近や耳の周りの損傷した、もしくはねじれた血管を血液が通ると、圧力と音が変わることがあります。細かったりねじれたりしている首の動脈(頸動脈)もしくは静脈(頸静脈)もまた、その音の原因となり得ます。

高血圧。これは、血流に変化をもたらし、ストレスやアルコール、カフェインなどは、音を目立たせるかもしれません。

貧血もしくは甲状腺機能亢進。これらは、血流を速くかつうるさくします。

アテローム性動脈硬化症。これは、動脈の硬化のことです。コレステロールやその他の脂肪が血管を詰まらせると同時に、柔軟性もなくなります。このことによって、中耳や内耳の近くを流れている血液は、細い川床を流れる水のように、さらに勢い良く流れます。この音は、たいていは両耳で聞こえます。

頭部や首の腫瘍。これらは、血管を圧迫し、音を立てます。

動脈と静脈の接続の問題。動静脈奇形と呼ばれるこの症状は、一般的に片耳にしか発生しません。

診断

耳鼻咽喉科医と呼ばれる耳の専門家に診てもらわないといけないかもしれません。聴力検査を行い、医師が耳を診てくれます。また、脳への圧力の上昇を示すものがないかを確認するために、医師はあなたの顎や眼も診るかもしれません。

他の検査には、次のようなものも含まれるかもしれません。

・耳での音にに合わせて脳からの電波のタイミングをとる、脳幹聴覚誘発反応(BAER)。
・BAERと似ているが、電極を耳に乗せる、もしくは鼓膜の中に入れる、蝸電図。
・MRIやCTなどの、脳や血管のスキャン。
・血液検査。

治療

この種類の耳鳴りは、たいていは治療しなければならない他の病気があるということを示している、最初のヒントです。あなたの治療計画は、あなたの耳鳴りの原因が何であるかによります。もしかすると薬や手術による血管の修復を行うことが必要かもしれません。一度その原因を治療したら、音は治まるはずです。

もしそれでも音が続いたり、医師が原因を見つけられなかった場合は、次のようなことを試してみましょう。

ホワイトノイズ。特に夜寝る際に、音を和らげることができます。その音を作り出す特殊な機械を購入するか、寝室のエアコンもしくは扇風機でも同じ効果を得られるかどうかを試してみても良いでしょう。ホワイトノイズを出すスマートフォンのアプリもあります。

着用可能なサウンドジェネレーター。耳鳴りをかき消してくれる周波数で音楽を流してくれる装置を身につけます。

もしこれらの手段では耳鳴りが治まらなければ、医師に相談し、問題点を突き止めてもらいましょう。

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