アルコール依存症
その他
診断
医者が、患者のアルコール依存症の可能性を見過ごすことがあります。例えば、物忘れといった症状は、加齢とアルコール依存症、どちらによっても引き起こされる可能性があるからです。アルコール依存症の人は、一般的に、アルコール依存症について否定することが多いため、医者に、関連する医学的な疾患については話すかもしれませんが、アルコール乱用については隠すことがあります。
アルコール依存症が疑われる場合、医者は、病歴や、アルコール摂取、アルコールが自身の生活や周囲の人に与える影響について尋ねるでしょう。これらの質問に対する答えが、アルコール依存症を示唆するものであれば、規格化されたアンケートを用いて、簡単な検査が行われるでしょう。本人が質問に答えようとしなかったり、答えられなかったりする時には、家族や友人に病歴を聞く場合があります。
また、アルコール依存症に関連する内科疾患を調べるために、身体検査が行われるでしょう。様々な血液、尿検査を含む臨床検査が行われることもあります。毒性学スクリーンや、血中アルコール濃度を測定することで、直近のアルコール摂取量がわかります。しかし、これによって、アルコール依存症かどうかが判明するわけではありません。なぜなら、これらの検査では、直近のアルコール摂取量はわかりますが、長期の摂取量はわからないからです。他の血液検査では、長期間のアルコール依存により増加する、赤血球の数や、アルコール摂取が多いことを示す、糖鎖欠損トランスフェリンと呼ばれる要素が測定されます。ガンマグルタミルトランスフェラーゼ(gamma GT)の値が高いなど、肝臓酵素の変化は、慢性的なアルコール摂取の指標となります。