なぜ緊急帝王切開を受ける必要があるのでしょうか?
妊娠している時、健康な赤ちゃんを産むことが最大の関心事となっていることでしょう。そして、出産の方法として計画しているのは経腟分娩だと思います。しかし、帝王切開が求められる時もあります。
必要な場合は、ほんの数分で母体のお腹と子宮を切開することによって赤ちゃんを素早く出産させることができるため、帝王切開だけが選択肢となることも時としてあります。
また、帝王切開はいくつかの理由で事前に計画されることもあります。これは例えば多胎妊娠の場合などです。しかし、時として、帝王切開は緊急のケースにおいては、命を救うために必要な方法となることもあります。
緊急帝王切開が必要な理由
緊急帝王切開が必要な場合は、母体もしくは胎児がひどく切迫した状況下にあり、すぐに出産することが唯一の解決策である場合に医師が決定する場合です。帝王切開が必要な場合の理由としては以下のことがあります。
・胎児もしくは母体が疲労している場合
・臍帯脱出症(臍帯が頸部を通って胎児より先の腟内に下がってしまうこと)
・母体の出血
・胎盤早期剥離(子宮壁から胎盤が剥がれ落ちること)
・子宮破裂(以前の帝王切開の傷に沿って子宮が裂けること)
計画外の帝王切開の理由
会話の中では両者の区別はあまりされずに話されているものの、計画外の帝王切開と緊急帝王切開には違いがあります。計画外の帝王切開は緊急性があるとは考えられていますが、一般的には母体と胎児は命の危険がある状態にはありません。緊急帝王切開と計画外の帝王切開の間で共通である原因には次のようなものがあります。
・お産が進まない
・陣痛が弱すぎる
・胎児が出産に耐えられない
・分娩が始まった時に胎児が横向きや逆子の位置にいる
帝王切開の方法
緊急帝王切開の間、時間が物を言います。母体と胎児の命が危険にさらされているため、胎児をできる限り早く取り出すことが目標となります。帝王切開手術が始まってから、胎児を取り出すまで1分程度で行う必要があります。
経腟分娩中に硬膜外麻酔を受けている場合、麻酔専門医は硬膜外麻酔の際に十分な量の麻酔を注入するための時間があったと思われるため、帝王切開中に目覚めてしまいます。硬膜外麻酔を受けていない場合、医師は全身麻酔を使うと思われるため(このため、母体は目を覚まさなくなります)、目を覚ました時に赤ちゃんに会うことができます。
緊急ではない帝王切開とは、お産が通常通りに進まない時などに行われますが、医師が帝王切開にするかどうかを決定してから通常30-60分内に始まります。この場合の帝王切開では母体も目を覚ましており、赤ちゃんが取り上げられたらすぐに会うことができます。脊椎麻酔薬、硬膜外麻酔、または脊髄くも膜下硬膜外併用麻酔と呼ばれる両方の麻酔が混ざっているものを使うため、痛みを感じることはありません。
帝王切開のリスク
大量出血、麻酔の急速投与による合併症、赤ちゃんの損傷事故など、緊急帝王切開は計画されていた帝王切開と比べて様々なリスクがあります。