強迫性障害

導入

常にコントロールの効かない、心をかき乱すような思考を抱えていますか。同じ行動や儀式を何度も何度も繰り返すような衝動を感じていますか。これらの思考と行動は、あなたが人生を楽しむのを難しくしていませんか。

そうであれば、強迫性障害（OCD）であるかもしれません。良いニュースは、治療によって生活を停滞させる原因となっている恐れや行動を克服できるということです。

強迫性障害とは

強迫性障害とは一般的な慢性（長期持続性）疾患であり、我々がコントロールすることできない、再発する思考（強迫観念）と、強迫観念に対応して何度も何度も繰り返したくなる行動（強迫的衝動）から成る。

普通の人は時々、二重チェックの必要性を感じるが、強迫性障害の人々は不安を引き起こす制御不能な思考を持ち、何かを繰り返しチェックしたり、1日に1時間はルーティーンや儀式をこなすために費やさなくてはならない衝動を感じます。ルーティーンや儀式を行うことで、しばらくは、しかし一時的に不安を解消することができることがあります。しかし、未治療のままにしておけば、これらの思考や儀式は、大きな苦痛を生み出し、仕事や学業、人間関係に影響を与えます。

強迫性障害の兆候と症状

強迫性障害を抱える人は、強迫観念と強迫的衝動のどちらか、もしくはその両方を抱えている可能性があります。強迫性障害の人の中にはチック障害の人もいます。運動性チックは目のまばたき、顔しかめ、肩上げ、頭や肩の痙攣などの、突然の、短く反復的な動きです。一般的な声帯チックには、繰り返し咳払いをする、鼻をすすり、鼻をならすといった動きが含まれます。

強迫観念には以下のものがあります。
・細菌や汚染への恐れ
・何かを失う、または過ちを犯すことへの恐れ
・自分自身や他人に向かってくる害についての心配
・セックス、宗教、その他を含む望ましくない、タブーな思考
・物事を対称または完璧な順序にする

強迫的衝動には以下が含まれます。
・過度な掃除や身体部分の洗浄をする
・不要なものを捨てずにとっておく
・特定の、正確な方法で物を並べ、配置する
・ドアに鍵がかかっているか、オーブンがオフになっているかなど、繰り返し確認する
・繰り替えし数を数える
・常に安心感を求める

強迫的障害の原因

強迫的障害の症状は遺伝的要因を有している可能性がある。しばしば家族の中で伝播することがあるが、一部の家族のメンバーだけ発症し、他の人には現れないのか、はっきりしていません。強迫的障害はたいてい、青年期または若年成人期に始まり、若い女性より男性に現れる傾向があります。研究者は、生物学的過程と同様に、脳の特定の部分が、強迫観念や強迫行動、ならびにそれらに関連する恐れや不安に重要な役割を果たすことを見出しました。研究者によると、身体的または性的トラウマを患った人々が強迫的障害のリスクが高いこともわかっています。