認知症の診断を受けた場合

自分の記憶力が心配である、または自分が認知症ではないかと考えるようであれば、医師に相談してみることは良いことでしょう。もし、自分以外の誰かが認知症ではないかと思うようであれば、その人に医師の予約を取るように勧めてみて、自分が付いていってあげると良いかもしれません。

物事をすぐに忘れてしまうようでも、認知症があるというわけではありません。記憶障害はうつ、ストレス、薬物の副作用、その他の病気で起きることもあります。そうした問題を除外すること、またはその問題を解決したり治療したりすることは重要です。医師は、簡単な検査をすることで、認知症の診断をしたり、さらなる精密検査のため専門家を紹介することもあります。

診断が早いほど、将来のために準備や計画をできますし、早めの治療を受けることができます。治療を受け、医師や家族や友人からの支援があれば、多くの認知症の人が活動的で満ち溢れた生活を送ることができます。

認知症の診断のために医師に相談に行く際、どのようなことが行われるのか

医師は症状、他の健康面について尋ね、診察を行います。医師は血液検査をしたり、現在服用している薬剤について尋ねます。時々、薬剤が原因で認知症と同様の症状がでることもあるためです。

質問をいくつかされたり、記憶力に何か問題がないか、はっきり考える能力があるかどうかを測るために、頭の体操(パズルなど)をさせることがあります。

認知症専門医を紹介される場合

特に軽度の場合、認知症は診断が難しい場合があります。医師がはっきりと診断できない場合は、神経科医(脳と神経系に影響を与える病気を治療する専門医)、老年病専門医、認知症の治療の経験を持つ精神科医などです。

専門医は、認知症外来などを拠点としており、他の専門家とともに認知症の診断、患者や家族へのケア、アドバイスを行っていることが多いです。

専門家に相談してみる機会を利用することは重要です。聞きたいことを紙に書いていき、医師が言う専門用語を書き留め、また質問があるかもしれない場合にまた相談にすることができるか医師に聞いてみましょう。再び医師に相談する機会を持つことは非常に役立ちます。

専門医は精密な検査をするかもしれません。例えば、CTスキャンやMRIのようなものを使って脳のスキャン画像を撮るかもしれません。

それでも医師が認知症かどうかはっきりわからない場合、さらに精密検査をする可能性があります。

認知症の診断を受けた場合は

必要な検査を終えた後、診断結果が知りたいかどうか医師は尋ねます。

認知症である場合、それが何を意味するのか、現在の状態について医師は説明をし、質問があれば聞いて応えます。

医師と医師チームは、本人と家族に次のようなことを説明します。

・認知症の種類。または、種類がはっきりしない場合は、今後どのような検査が必要なのか説明がされます。時には、精密検査をしても、診断がはっきりしないこともあり、その場合は一定の期間の後、再検査をして再度医師は結果を見直すこともあります。
・症状に関する詳細とどのように進行するかについての説明
・適切な治療法の説明
・近くで受けられるケアや支援サービス
・認知症患者とその家族に対する支援団体やボランティア団体
・弁護サービス
・経済的支援を受けられる相談場所や法律的アドバイスを受けることができる場所

認知症に関する情報は、文字で書かかれた情報をもらうべきです。

認知症診断に関して質問すべきこと

医師に質問する内容がわからない場合は、以下のことを聞くとよいでしょう。
・自分の認知症の種類
・受けなければならない検査の詳細
・検査を受けるまでにどれぐらい待てばよいのか
・検査の結果を得るまでにどれぐらい時間がかかるのか
・検査結果が出た後、どうなるのか

継続中の認知症診断

一度診断を受けたら、かかりつけ医師は患者の状態を確認するために、時々診察をします。認知症は進行性のある病気のためです。かかりつけ医師は専門医が患者を診察するための予約を6-12ヵ月後に入れることもあります。

かかりつけ医師と専門医は、認知症の症状の治療に役立つ薬剤の処方を共同で行うことがあります。しかし、必ずしも全ての患者に薬剤の効果があるわけではありません。

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