低血糖
低血糖は、血液中の砂糖(グルコース)のレベルが低くなりすぎることです。主に糖尿病の人に影響を与えます。低血糖は速やかに治療しないと危険ですが、通常は簡単に治療できます。
低血糖の症状
低血糖の症状は、人によって異なります。自分の場合、どのような症状が出るかを知ることができますが、
時間が経つにつれて症状が変化する事もあります。
低血糖の初期の兆候は次のとおりです。
・空腹感
・発汗
・唇がチクチクする
・振え
・めまい
・疲労感
・動機
・情緒不安定
・顔が青ざめる
治療を受けていない場合は、次のような症状があらわれることがあります。
・衰弱
・視界のぼやけ
・集中力の欠如
・混乱
・異常な行動、ろれつが回らなくなる
・眠く感じる
・発作を起こす
・失神
低血糖は、睡眠中にも起こることがあり、夜間に目を覚ましたり、午前中の頭痛、疲労などを起こす事があります。
血糖値をチェックするための装置がある場合、4mmol / L未満の測定値が出た場合、数値が低すぎるため、処置を行う必要があります。
低血糖の治療
低血糖を自分で治療する
血糖値が4mmol / L未満の場合、または低血糖の症状がある場合は、以下の手順に従ってください:
ステップ1:ドリンクや、お菓子で糖分を補給する
ダイエット用ではない発泡飲料やフルーツジュースを少量、少々のお菓子、デキストロース錠を、4~5程度などがよいでしょう。
ステップ2: 10-15分後に血糖値を再度測る
4mmol以上であれば、安心してステップ3に進みましょう。それでも4mmol未満の場合は、砂糖の入った飲み物やお菓子を再度試して、10-15分後にもう一度測ってください。
ステップ3:しっかりとした食事(炭水化物を含む)や、炭水化物が含まれたものを食べる
食事を取ろうとしていたのであれば、しっかりとってください。また他の炭水化物として、トーストのスライス、ビスケット2つ、コップ一杯の牛乳などがよいでしょう。
たまに血糖値が下がる程度であれば、通常は医学的援助を受ける必要はありませんが、症状が続いたり、血糖値が下がっているときに症状が治まる場合は、医師に伝えてください。
意識不明、または無気力な人の治療
次の手順を実行しましょう。
ステップ1:回復体位する
口に何も入れないでください。喉が詰まる可能性があります。
ステップ2:グルカゴン注射をする
注射が利用できない、また注射を行う方法がわからない場合は、救急車にに電話してください。
ステップ3:注射をしたら約10分待つ
目が覚めて気分が良くなると、ステップ4に進みます。 10分以内に改善が見られない場合は、救急車を呼びましょう
ステップ4:甘い飲み物やお菓子を与え、続いて炭水化物を含む物を与える
低血糖をの治療に効果的です。
意識を失う原因となった深刻な低血糖を抱えている場合は、医師に相談して下さい。
発作を起こしている人の治療
近くで低血糖が原因で発作を起こしている人がいる場合は、以下の手順に従ってください。
・怪我をしないように、一緒にいるようにしてください。柔らかいものの上に寝かせ、危険となり得るものを遠ざけるようにしてください。
・発作が治まったがら、糖分の含まれたお菓子を与えてください。発作が数分で止まる場合は、自分の低血糖を治療するときと同じような手順で、治療してあげるようにしましょう。
・発作が5分以上続く場合は、救急車に電話してください。
重度の低血糖によって、発作を起こした場合は、医師に相談しましょう。
低血糖の原因
糖尿病の人における、低血糖の主な原因は次のとおりです。
・糖尿病薬の過剰摂取
特にインスリン、スルホニルウレア(グリベンクラミドやグリクラジドなど)、グリニドと呼ばれる薬(レパグリニドやナテグリニドなど)など
・食事を抜く、または遅らせる
・パン、シリアル、パスタ、ジャガイモ、フルーツなど、炭水化物の少ないものばかり食べる
・運動や活動、特に激しい、または計画外の場合
・空腹でアルコールを飲んだり飲んだりする
低血糖が起こる理由が、よくわからない場合もあります。また、ごくまれに糖尿病に罹患していない人にも起こることがあります。
低血糖の予防
あなたが糖尿病を患っている場合、以下は低血糖を得る可能性を減らすためのヒントです。
・定期的に血糖値をチェックし、低血糖の症状を知っておくことで、素早く治療することができます。
・デキストロースの錠剤、フルーツジュース、お菓子など、いつも甘いスナックやドリンクを持ち歩いてください。また、グルカゴン注射キットをお持ちの場合は、常に保管してください。
・食事は抜かないでください。
・アルコールを飲むときは注意してください。短い時間内に大量に飲むのは避けましょう。また空腹時に飲むのも避けてください。
・運動するときは注意してください。運動前に炭水化物を含むスナックを食べると、低血糖のリスクを減らすことができます。インスリンを服用している場合は、激しい運動の前または後に、低用量を摂取することをお勧めします。
・寝る前に、ビスケットやトーストなどの炭水化物を含むスナックを食べて、眠っている間に血糖値が低下するのを防ぎましょう
血糖値が下がっている場合は、予防するためにできることについて医師に相談して下さい。
糖尿病ではない低血糖
糖尿病を患っていない人にとっては、低血糖になるのはまれです。
考えられる原因は次のとおりです。
・炭水化物をとりすぎる( 「反応性低血糖症」と呼ばれます)
・短時間での大量の飲酒
・断食または栄養失調
・胃バイパス
・その他の病状 – アジソン病や肝臓、腎臓または心臓の疾患
・特定の薬(マラリアのためのキーニネなど)
血糖値が下がっていると思ったら、医師に相談しましょう。血糖値をチェックし、原因を特定するため、簡単な検査を受けることができます。