肺癌

肺癌の診断と治療

肺癌の種類

肺癌には、小細胞性と非小細胞性の二種類があります。この分類は顕微鏡で見た癌細胞の形態に基づいて行われます。非小細胞性肺癌の方が小細胞性のものより一般的です。

ステージング

肺癌と診断された際には、その癌が肺やリンパ節、身体の他の部位にどれほど転移しているかを調べる検査も行われます。このことをステージングと言います。医師は患者の癌の種類とステージから判断して、適切な治療を選択します。

治療の種類

肺癌の治療には様々な種類がありますが、どの治療を行うかは、癌の種類と転移の具合によって変わります。非小細胞性肺癌の患者は、手術や抗癌剤治療、放射線治療のほか、標的治療やこれらを組み合わせたものを受けます。それに対し、小細胞性肺癌の患者には通常放射線治療と抗癌剤治療が施されます。

・手術：医師が癌組織を切り取ります。
・抗癌剤治療：特別な薬で癌を縮小させるか破壊します。薬は錠剤を飲むか血管に投与する、もしくはその両方の方法で服用します。
・放射線治療：X線のような高エネルギー放射線で癌を破壊します。
・標的治療：薬で癌細胞の成長と転移を防ぎます。薬は錠剤を飲むか血管に投与する方法のいずれかです。

肺癌を治療する際には様々な専門分野の医師が協力することが多いです。呼吸科医は肺の病気を専門とする医師です。手術を行うのは外科医ですが、特に胸部外科医が胸部、心臓、肺の手術を専門としています。腫瘍内科医は薬で、放射線腫瘍医は放射線で癌を治療する医師です。

補完代替医療

補完代替医療とは、通常の癌治療ではない薬や健康活動です。補完医療は通常の治療に加えて行うもので、代替医療は通常の治療の代わりに行うものです。瞑想やヨガ、ビタミン剤や薬草などのサプリメントが例です。

多くの補完代替医療は科学的に検証されておらず、安全でない可能性があります。どのようなものであれ、補完代替医療を始める際にはその危険性と利点について医師とよく相談しましょう。

自分に合った治療法

自分に合う治療法を選ぶのは難しいかもしれません。自分の癌の種類やステージに応じて、受けることができる治療法について医師とよく相談しましょう。医師が各治療法の危険性や利点、副作用を説明してくれます。副作用とは、薬や他の治療に対する身体の反応を指します。

患者の中には、二人以上の医師から意見をもらう人もいます。これを「セカンド・オピニオン」と呼びます。セカンド・オピニオンは自分に合った治療法を選ぶのに役立つことがあります。