帝王切開後の帰宅

その他

帝王切開後に帰宅することになったとします。この時、あなたと生まれたばかりの子供の世話をしてくれる人が必要です。パートナーや両親、儀父母、もしくは友達に相談してみましょう。

家で覚悟しておくべきこと

6週間くらいは、膣からの出血があるかもしれません。それは次第に赤みが薄れ、ピンクになり、最後は黄色もしくは白っぽい色へと変わります。産後の出血や分泌物は、悪露と呼ばれます。

はじめは、他の部位の皮膚と比べて傷口(切り口)は軽く盛り上がり、ピンクになります。何となく腫れているように見えるでしょう。

・どのような痛みも2,3日で治まるはずですが、傷口は3週間もしくはそれ以上にわたって敏感な状態が続くでしょう。
・ほとんどの女性が、最初の数日間から2週間まで鎮痛剤を必要とします。
・次第に、傷跡は細く平たくなり、白もしくは皮膚の色に変わります。

4~6週間後に、医療従事者による健康診断が必要です。

切り口の手当

もし包帯(絆創膏)をつけて帰ったら、傷口の上の包帯は1日に1回、汚れたり濡れたりした場合にはもっと早く換えましょう。

・あなたの医療従事者は、傷口を覆う必要がなくなったら教えてくれます。
・刺激の少ない石鹸と水を使って、傷口とその周囲を清潔に保ちましょう。こする必要はありません。たいていは、シャワーで傷口に水を当てるだけで十分です。
・切り口を塞ぐために縫合糸、ホッチキス、もしくはのりが使われていれば、傷口の包帯を外してシャワーを浴びてもかまいません。
・湯船や温水浴槽に浸かったり、プールに行くことは、医療従事者から許可が下りるまでは絶対にしないでください。たいていの場合、これらのことは手術の3週間後までは禁止されています。

活動

家に帰ったら、立ち上がって歩き回ることで、より早く回復し、血栓を防ぐことができます。

4~8週間で、たいていの日常活動はできるようになるはずです。それまでは、次のようなことに気をつけましょう。

・最初の6~8週間は、自分の子供よりも重いものを絶対に持ち上げない。
・短い散歩は大丈夫です。軽い家事も大丈夫です。量は、徐々に増やしていきましょう。
・きつい家掃除やジョギング、ほとんどの運動、それから呼吸が荒くなったり筋肉を緊張させるような活動は避けましょう。腹筋運動はしてはいけません。

最低でも2週間は運転を控えましょう。車に乗車することは大丈夫ですが、シートベルトは必ずしましょう。麻薬性鎮痛薬を服用していたり、運転をするには弱っていたり安全ではないと感じたら、運転をするのはやめましょう。

その他のセルフケア

普段より少ない量の食事をとるようにし、間食に健康的なおやつを食べるようにしましょう。たっぷりとフルーツや野菜を食べ、便秘になるのを防ぐために、1日に8カップ(2リットル)の水を飲みましょう。

痔になった場合、たいていは徐々に小さくなっていくはずです。消えるものもあるかもしれません。症状に効くかもしれない方法には、次のようなものがあります。

・温かい入浴(切り口が水に浸からない程度の浅さにお湯を張る)。
・部位の上に冷たい湿布を貼る。
・市販の鎮痛剤。
・市販の痔の軟膏や座薬。

性交は、6週間経てば再開して大丈夫です。また、妊娠後の避妊について、医療従事者に相談するようにしましょう。

難産による帝王切開後、安心する母親がいます。しかし、帝王切開を必要としてしまったことを悲しみ、落胆し、さらには罪悪感まで感じる母親もいます。

・普通分娩だった女性も含め、これらの感情の多くは普通です。
・パートナーや家族、友達などに相談してみましょう。
・これらの感情が消えなかったり、悪化した場合には、医療従事者に助けを求めましょう。

医師を呼ぶタイミング

次のような膣出血があれば、医療従事者に連絡しましょう。

・4日以上経っても出血が(生理のように)ひどい。
・出血は軽いが、4週間以上続く。
・大きな血の塊が出る。
・産後7~14日経ってから、胎盤が剥がれ落ちた場所にできたかさぶたから出血している。

次のようなことが見受けられる場合にも、医療従事者に連絡しましょう。

・片脚における腫れ(もう片方の脚よりも赤く、熱い)。
・ふくらはぎの痛み。
・切り口の赤み、熱、腫れ、膿、もしくは、切り口が開いた。
・発熱。
・腹部の痛みの悪化。
・膣からの分泌物が悪化したり、悪臭を放っている。
・非常に悲しんだり、落ち込んだり、引きこもったりし、自分や自分の子供を傷つけようと思うことがあり、自分や自分の子供の世話をするのが困難になっている。
・軟らかい、赤みがある、もしくは熱を持っている部分が、片方の胸にある(これは感染しているサインかもしれません)。

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