有酸素運動はダイエットに最適

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脂肪を燃やして体重を減らしたいのであれば、筋力トレーニングよりも有酸素運動の方が良い、と新たな研究では述べられてます。

「筋力トレーニングをやめさせようとしているわけではありません。」研究の著者であるLesile Willis氏は言います。Willis氏はDuke University Medical Centerの治験コーディネーターである、運動生理学者です。

彼女によれば、過去の研究では、筋力トレーニングには、血糖値をコントロールするなどの多くの効果があることが明らかになっていますが、脂肪を減らすことにおける筋力トレーニングの効果は確実なものではなかったということです。

Journal of Applied Physiologyでの新たな研究では、筋力トレーニングと有酸素運動を比較し、脂肪と体重を減らすためにはどちらが最適かを決定しようとしました。

新たな研究の結果によって、忙しくて時間が足りない人にとっては、有酸素運動に集中することが脂肪と体重を減らすためには最善の方法であることが示唆されている、とWillis氏は述べました。

研究の実施方法

Willis氏のチームは、肥満である中年の男女234人を3つのグループに分け、8ヶ月間研究を行いました。筋力トレーニングを行ったグループは、合計で約3時間の指導と共に、週に3回運動を行いました。彼らは8つの異なるトレーニング機器を使いました。

有酸素運動を行ったグループは、エリプティカル・マシンやトレッドミルを使って週に約12マイル歩きました。この時間は週に約133分、つまり約2時間15分でした。

組合わせた運動を行ったグループは、週に3回、筋力トレーニングと有酸素運動を組合わせて行いました。

全体で119人が研究を終えました。有酸素運動を行った人と筋力トレーニングと有酸素運動を組合わせて行った人は、全体の体重と脂肪量が筋力トレーニングを行った人よりも減りましたが、実際にはどちらも違いがなかった、とWillis氏は言いました。例えば、有酸素運動だけを行った人は1kg減量しましたが、組合わせて行った人も1kg減量しました。

心臓病のリスクが高い女性

2つの運動を組合わせて行ったグループは、ウエストが最も細くなりました。ウエストが太いこと(女性は35インチ以上、男性は40インチ以上)は、心臓病やその他の問題の危険因子となります。

組合わせたグループは「脂肪量に関しては、有酸素運動のみを行ったグループの結果を大幅に改善することなく、運動に従事する時間は2倍になりました。」とWillis氏は指摘しました。

「脂肪量を減らすことを目標にしているのであれば、最も時間を短縮できる方法は有酸素運動に集中することであると言えるでしょう。」と彼女は述べました。

「筋力トレーニングでは筋肉量が増加しますが、脂肪量は変わらないので、体重は変化しないのです。」と彼女は言いました。

Timothy Church医師は、バトンルージュのPennington Biomedical Research Centerの予防医学の理事ですが、専門家たちは「有酸素運動はダイエットに本当に役に立つ」ということを知っていると述べました。

しかし、彼によれば、研究の結果によって筋力トレーニングをやめる理由は全くないと言っています。筋肉量は年齢とともに失われるので、筋肉の強さを維持する筋力トレーニングによって、生活の質の問題を改善することができるということです。

筋力トレーニングによって、孫をだっこしたり、飛行機で荷物を頭上の棚に入れるなどの、小さいけれども重要な日々のタスクを行うことができるようになる、と彼は言っています。

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