耳鳴りの原因

その他

耳鳴りの原因が何であるか、はっきりとはわかっていませんが、それは耳がどのように音を聞き取るか、そして脳がその情報をどう解釈するかに問題を起こすと考えられています。

同じ病気を持っている人の3人に1人が耳や聴力に特に問題がないにもかかわらず、数多くの事例は、内耳への損傷が原因の聴力損失と関連しています。

内耳の損傷

音は、外耳から、蝸牛と聴神経が入っている内耳へと伝わります。蝸牛は、繊細な有毛細胞をたくさん含んだ、コイルのように巻かれたらせん状の管です。聴神経は、脳に音響信号を送信します。

もし蝸牛の一部が損傷を受けていたら、脳に情報を送るのをやめます。そうすると、脳は、まだ機能している蝸牛の部分から積極的に信号を捜し出そうとするかもしれません。それから、これらの信号は脳内で過剰に表され、耳鳴りの音を引き起こすかもしれません。

高齢者においては、蝸牛の損傷はたいてい、年齢とともに自然と起こります。若い人においては、過度の騒音に繰り返し触れることで引き起こされるかもしれません。

その他の原因

内耳の損傷の他にも、考えられる耳鳴りの原因はいくつかあります。それには、次のようなものが含まれます。

・耳を塞いでしまう、耳あかの蓄積。
・中耳炎。
・滲出性中耳炎‐中耳内での分泌液の蓄積。
・穴のあいた鼓膜。
・メニエール病‐聴力損失とめまい(ぐるぐる回るような感覚)を引き起こす病気。
・耳硬化症‐中耳における骨の異常な成長によって聴力損失が起こる、遺伝性疾患。

さらに珍しい事例

あまり一般的ではないですが、耳鳴りは次のような事柄の結果として発病することも考えられます。

・頭部の損傷。
・爆発音や発砲音など、突然もしくは非常に大きな音に触れた時。
・貧血‐音を立てるほどに、血液を薄め、速く循環させることのある赤血球の不足状態。
・化学療法の薬や抗生物質、利尿薬、非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)、アスピリン(服用量が非常に多い場合に起こりやすい)などの特定の薬に対する反応。
・聴神経腫瘍‐内耳にある聴神経に影響する、非がん性の珍しい腫瘍。
・高血圧と動脈の狭窄(アテローム性動脈硬化)。
・甲状腺機能亢進(甲状腺中毒症)もしくは甲状腺機能の低下(甲状腺機能低下症)。
・糖尿病。
・パジェット病‐通常の、骨の再生と修復のサイクルが破壊されている状態。

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