乗り物酔い

症状

乗り物酔いとは

乗り物酔いとは、移動中におこるめまいや吐き気、嘔吐などの不快な症状を表した言葉です。

主な症状

・肌が青白くなる。
・冷や汗が出る。
・めまいがする。
・唾液がよく出る。
・嘔吐する。

人によっては以下のような症状がでることもあります。

・速く浅い呼吸をするようになる。
・頭痛がする。
・眠気を感じる。
・異常な疲労感を感じる。

多くの場合、乗り物酔いの症状は、その環境に体が順応していくにつれて治り始めていきます。

たとえば、クルーザー上で乗り物酔いになっても、数日経てばよくなっています。しかし、酔ってしまう環境下にいても順応できず、その場を離れるまで乗り物酔いの症状がおさまらないという人もいます。

だれでも乗り物酔いになる可能性はありますが、人によって酔いやすい・酔いにくいがあるのは事実です。女性は特に妊娠期に乗り物酔いになりやすくなります。偏頭痛持ちの人は、乗り物酔いしやすく、酔うと同時に偏頭痛も始まるでしょう。

乗り物酔いは3歳から12歳の子供によくあります。この歳を過ぎると、大部分の子供はそうした環境に順応して酔いにくくなります。

乗り物酔いの原因は

乗り物酔いはたいてい、車や船、飛行機や電車などに乗ると出る症状です。しかし、遊園地のアトラクションで乗り物酔いすることもありますし、動きの激しい映画を鑑賞したときやコンピューターゲームをプレイしたときに酔うこともあります。

乗り物酔いは、目で見ているものと、体のバランスを司っている内耳で感じているものに矛盾が生じているときに起こると考えられています。

脳は、自分がどこにいるか、および、自分がどう動いているのかを詳細に分かっています。目と前庭系でそうした情報を常に更新しているのです。前庭系とは、内耳における神経、管、液の器官のことで、動きの感覚やバランス感を脳に伝えるはたらきがあります。

目と前庭系の2つのシステムが一致していない場合、脳はその時の自分の状態を更新することができず、それによって生じる混乱が、吐き気や嘔吐のような乗り物酔いの症状を引き起こすのです。

たとえば、車での移動中です。このとき、目は1時間に30マイル以上も移動したという情報を脳に伝えますが、前庭系はずっと同じ場所に座り続けているという情報を脳に伝えます。このため、車に乗っていると誰でも乗り物酔いする可能性があります。

また、頭痛よりもめまいの方が辛い場合、乗り物酔いと偏頭痛のタイプの間に関連があります。これは前庭偏頭痛といいます。乗り物酔いしたことがあり、めまいを感じるなら、前庭偏頭痛を持っていると診断されるかもしれません。

乗り物酔い対策

軽度の乗り物酔いの症状ならたいてい、地平線を見つめたり音楽を聴くことで注意をそらしたりして抑えることができます。
他にも自分でできる乗り物酔い対策をご紹介します。

じっとしていましょう

できる限り、船体の中心部にある船室や飛行機の真ん中の席をとるようにしましょう。動きがもっとも少ない場所だからです。枕やヘッドレストを使いつつ頭があまり動かないようにしておくと、さらに良いです。

動かない物体を見ましょう

たとえば、地平線です。本を読んだりゲームをしたりすると症状が悪化してしまいます。目を閉じることで症状を和らげることができるかもしれません。

新鮮な空気を取り入れましょう

窓を開るか、船の上甲板に行きましょう。暑くなりすぎるのを防ぎ、新鮮な空気を取り入れるためです。

リラックスしましょう

音楽を聴きながら、自分の呼吸に意識を集中させたり、100からカウントダウンするなど精神的な活動を行ったりしてみましょう。

落ち着きましょう

旅について心配しないようにしましょう。心配しているほど乗り物酔いになりやすいです。

移動前に食べ過ぎないようにしたり、アルコール飲料を飲まないようにするのも良い考えです。移動中はよく水を飲んで十分な水分を補給しましょう。

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