ピロロキノリンキノン

治療薬

PQQはかつてビタミンと考えられていた小さな分子ですが、その活性は仮説として考えられていたビタミン状の反応メカニズムとは一線を画するものです。細胞内での酸化還元剤としての働きを通して、PQQは情報伝達を変更することができ、ミトコンドリアの機能を支えていると考えられています。

概要

ピロロキノリンキノン(以下PQQ)は小さなキノン分子であり、酸化還元剤になり得,
酸化剤を減少させることができ(抗酸化)、その後グルタチオンによってリサイクルされもとの活性化状態に戻されます。PQQはとても安定していると考えられます。というのも、使い果たされるまでに何千サイクルも経験するからです。また、PQQは細胞内のタンパク質構造に結合するため、新奇的なのです(抗酸化剤、特にβカロテンのようなカロテノイドやアスタキサンチンは、細胞内の特定の位置にみられ、ここでこれらの抗酸化剤は比率的により多くの抗酸化剤をはたらかせます。これは近接によるものです。PQQはカルテノイド等のタンパク質の近くや細胞膜において行うようです。

前述の酸化還元機能はタンパク質機能や情報伝達経路を変更することができ、生体外研究では様々な展望が見受けられる一方、サプリメントとしてPQQを摂取することに関しては、将来有望と思われる結果は非常に少なく、これらは主に情報伝達経路の変更と関わりがあるものか、或いはミトコンドリアに関連した有益な効果(生産個体数を増やしたり、それらの能率をよくしたりする)についてです。

PQQはバクテリアにおいては補酵素(したがって、バクテリアにおいてこれはビタミンBのようにはたらく)ですが、このはたらきがヒトにおいてはみられないようです。故に、PPQのビタミン成分としての名は失敗に終わっており、せいぜい「ビタミンのよう」程度にしかなりませんでした。

人体研究に関しては、限られた結果が示唆するに、高齢者において(神経変性の臨床的状況についても、若い人についても研究結果はない)PQQはニューロン保護作用の役割を持っている可能性があります。また、抗炎症性の効果もあるかもしれません。また、こうした限られたエビデンスにより、PQQが持つとされるミトコンドリアの向上機能が、PQQサプリを服用しているがその他に点においては健康的な人において働く、ということが示唆されます。

動物実験から得られた証拠で、人間に当てはまり得るもの(人間が用いるのと同量の経口サプリを与える)の中には、放射線防護効果、インスリン抵抗性等があります。また、PQQが食事に付されて長期的に摂取された場合、成長因子にもなり得ます。通常よりも多い量の経口サプリをげっ歯類に与えた場合、末梢神経形成(脳の外における神経形成)がより盛んに行われることが分かりました。但し、脳内においては必ずしも形成が促進されないようです。

PQQのNMDA情報伝達と関係のある直接的な抗酸化機能や神経学的作用についての証拠の大部分において、細胞内でPQQが非常に集中的に使用されているようです。これの原因はおそらく、脳内における伝達の問題や経口服用後の血中PQQ濃度の低さです。

摂取方法

ピロロキノリンキノン(PQQ)の最善の服用量は知られていませんが、動物実験からの推測によれば、ほとんどの栄養補助製品が20-40mgの範囲で売られている一方、たった2mgがあればある程度の生理活性があるようです。

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