統合失調症

リスク要因とは

統合失調症を発症するリスクに関連する要因がいくつかあります。

遺伝子と環境

以前から、科学者たちには、時として統合失調症が家族で遺伝することがわかっていました。しかし、統合失調症の患者で、家族に統合失調症の患者がいない人もいますし、逆に家族に1人ないし2人以上の統合失調症の患者がいる場合でも、統合失調症にならない人もいます。

科学者たちは異なる遺伝子が統合失調症のリスクを上げていると信じていますが、単一遺伝子のみが統合失調症の原因となっているわけではないとしています。遺伝子情報を使って、誰が統合失調症を発症するか予測することは未だ不可能です。

科学者たちは遺伝子と個人の環境の面の相互作用が統合失調症の発症には不可欠であると考えています。環境要因には次のようなものがあります。
・ウイルスへの曝露
・出生前の栄養状態の悪さ
・出生時に問題があった
・心理社会的因子

脳内化学物質の異常と構造

科学者たちは、神経伝達物質(脳細胞同士が相互に情報伝達を図るための物質)であるドーパミンとグルタミン酸塩を含む、脳内の化学反応の相互作用による脳内物質複合体のアンバランスやその他の要因が、統合失調症を発症することに何らかの役割を果たしていると考えています。

専門家の中には、出生前の脳の発達に問題があり、これが誤った脳内の情報伝達の原因に繋がっている可能性があると考えています。脳は思春期にまた大きな変化を経験しており、こうした変化が、もともとの遺伝子や脳の異常によって統合失調症になりやすい人たちが精神病の症状の要因となっているかもしれない原因だと考えられています。

関連記事一覧