パニック障害

その他

概要

パニック障害は、多くの場合において明らかな理由がなく、定期的なパニック発作を頻繫に繰り返す疾患です。生涯にわたって、誰もが不安を経験します。ストレスや危険な状況に反応するのは、自然なことです。しかし、パニック障害を患う人にとっては、不安感、ストレス、恐怖感などは、いつでも起こる可能性があります。

不安感

不安感には軽度から重度まであり、心配や恐怖といった感情も含まれることがあります。
重度の不安を引き起こすための条件は、いくつか考えられます。

・恐怖症
物、場所、状況、感情、動物に対する極端であったり、非合理的な恐怖
・全般性不安障害(GAD)
さまざまな状況に対して、過度の不安と心配を引き起こす長期的な状態
・心的外傷後ストレス障害(PTSD)
悲惨であったり、恐ろしい出来事を経験することによって起こる、心理的、または身体的症状を伴う状態

パニック発作

パニック発作は、体が激しい心理的(精神的)な身体的症状を経験したときに発生します。

圧倒的な恐怖や不安を経験する可能性があります。これらの感情だけでなく、以下の様な身体的な症状もあります。

・吐き気
・発汗
・震え
・動悸

パニック発作の数は、状態の深刻度によって異なります。毎月1〜2回の人もいれば、1週間に複数の起こる人もいます。

パニック発作は非常に激しい恐怖を引き起こしますが、危険ではありません。発作によって物理的な害につながることはありません。また、パニック発作を起こしたことで、病院に入院するようなことはまずありません。

パニック障害の原因は何?

多くの精神的健康状態と同様に、パニック障害の正確な原因は完全には理解されていません。
しかし、身体的要因と心理的要因の組み合わせに関連している可能性があると考えられています。

身体の状態や障害によっては、不安と同様の症状が生じることがあることを認識することが重要です。例えば以下があります。

・僧帽弁脱出症
・体位性頻脈症候群(POTS)
・貧血
・発作性心房頻拍
急速で規則的な脈拍が突発的に開始し、終了することです。
・甲状腺中毒症
大量の甲状腺ホルモンが血流に放出され、急速な心拍、発汗、振るえ、不安を引き起こします
・コントロール不良の糖尿病
・副腎腫瘍
・カルチノイド症候群
内分泌系の細胞(ホルモンを産生および分泌する腺)に発生する可能性のあるカルチノイド腫瘍によって引き起こされる一連の症状です。
・ゾリンジャーエリソン症候群
インスリンと低血糖(低血糖)の過剰産生を引き起こします

パニック障害の診断

不安またはパニック障害の症状がある場合は、医師の診察を受けてください。

再発性の予期せぬパニック発作が続き、1ヶ月間以上継続的に、心配や不安を感じ続け、またさらなる発作が懸念される場合は、パニック障害と診断されることがあります。

パニック障害の治療

パニック障害の治療の目的は、パニック発作の数を減らし、症状の重症度を緩和することです。
パニック障害の治療には、主に心理療法と投薬の2つがあります。

パニック障害の合併症

パニック障害は治療可能ですが、完全に回復するためには、できるだけ早く医師の治療を受けることが重要です。パニック障害の治療は、早期に行なう方が効果的です。

放置しておくと、非常に衰弱して病気になることがあります。また、広場恐怖症など、メンタルヘルスの疾患を発症するリスクを高める可能性もあります。広場恐怖症は、避けだすことが困難な状況にあるのではないかと感じる恐怖、または事態が悪化した場合に、助けを得られないのではないかと恐怖に感じる疾患です。

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