胸焼けを起こしやすい食べ物トップ10
胸焼けというものを、皆さん一度は経験したことがあるのではないでしょうか。食べるべきでないとわかっているものを食べてしまった後に、下胸部を燃えるような感覚が襲います。さらにその後にしばしば酸っぱい、もしくは苦い、胃酸が逆流した味が、喉や口の中に広がることがあり、幸運であれば数分間、もしくは運が悪ければ数時間の間消えません。
たくさんの人が胸焼けという、胃酸が食道に戻ってきてしまう現象の不快感には、なじみがあることでしょう。幸いにも、原因となる10個の食べ物を避けることで、胸焼けはほとんど予防することが可能です。また典型的な、胸焼けを誘発する特定の状況を避けることも大切です。
コーヒーや酒からトマトやグレープフルーツまで、いくつかの決まった食べ物は、胸焼けの引き金となる食べ物として知られていると、専門家は言います。
胸焼けの原因となり得る食べ物のうち、上位10個について、以下に知っておくべき情報をまとめました。
胸焼けと、鼻にツンと来る柑橘類の果物
オレンジ、グレープフルーツ、オレンジシュースは典型的な胸焼けを起こしやすい食べ物です。「この三つはとても酸性が強いです」とRobynne Chutkan医学士は言います。Chutkanはチェビーチェイスにある、女性のための消化器官に関わるセンターの設立者であり、ワシントンのジョージタウン病院で、胃腸科専門医として勤めています。「ここまで酸性が強い結果、胸焼けを起こしやすくなるのです。お腹に何もない状態で消化されると特に」と彼女は続けます。
胸焼けとトマト
トマトにはリコピン等のような健康的な栄養素がたくさん詰まっていますが、一方で酸性も強く、食べる頻度の多い人は胸焼けを起こしやすいと、Chutkanは言います。
酸に対抗する手段として良いのは、飴玉を舐めることかもしれないと、 Daniel Mausner医学士は言います。Mausnerはニューヨークの、ロックビルセンターにあるマーシー・メディカル・センターで胃腸病学の学部長を務めており、「飴玉のような唾液を促すものは、胃酸の逆流に良く効きます」と彼は言います。「というのも、唾液には、胃から上がってきた酸を中和する働きがあるのです」
胸焼けとニンニクと玉ねぎ
Bonnie Taub-Dix, MA, RDが言うには、「胸焼けが起きる人の中には、ニンニクや玉ねぎと相性の悪い人もいます」米国栄養士会の広告担当者であるTaub-Dixは、ニューヨーク市と、ニューヨークのウッドメアの個人診療で栄養士として働いています。「食べ物との相性は本当に人によるんです」と彼女は言います。胸焼けを予防する対策として、彼女は次のようなことを提案しています。「食べ物の記録をつけて、胸焼けの原因となっている食べ物を突き止める手がかりにしてください。そして、胸焼けを起こさない食べ物のリストを作ることを目指してみてください」直火で焼いた鶏肉やスウィートポテト、トースト、カテッジチーズのようなものは、食べても大丈夫なものに含まれるでしょうと、彼女は言います。
胸焼けと香辛料の入った料理
コショウ、メキシコ料理、チリ・ペパーや、その他コショウや他の香辛料のたっぷり入った料理等は、胸焼けを引き起こすことがあると、Deepa A. Vasudevan医学士は言います。Vasudevanはヒューストンにあるテキサス医科大学の家庭医学の助教授です。彼は、胸焼けを回避することはなんてことないと言います。「もし香辛料の入った料理が胸焼けを起こすのなら、それを食べないようにしましょう。それが自分の好きなものであったなら、その後徐々にもっと刺激の少ないものを選んで、代わりに食べるようにすれば良いのです」
胸焼けとペパーミント
ペパーミントはお腹に良いものだと多くの人が思っている反面、実際は胸焼けの原因ともなり得る食べ物なのだと、Chutkanは言います。彼女のアドバイスとしては、食後のミント(立派な食事の後は特に)を抜かすのが良いでしょう。「確かにデートの時のブレスケアには良いかもしれませんが、胸焼けしやすいのなら、あまり体に良いとは言えないでしょう」
ペパーミントが胸焼けを起こしやすくするのは、胃と食道の間にある括約筋を緩めてしまうからです。これによって胃酸が食道に逆流しやすくなってしまいます。
胸焼けとチーズ、ナッツ、アボカド、肉汁たっぷりなリブアイ
これらの食べ物の共通点は何でしょう?全て脂肪分が多いことだと、Chutkanは答えます。「胸焼けの原因という点では、これらの食べ物は、酸性の食べ物ほど注目を浴びることはないかもしれません」と彼女は言います。「それでも、大きな原因にはなり得るんです」なぜかというと、脂肪は胃を空にする働きを遅くするため、大きく膨張した胃が食道の括約筋に圧力をかけ、胸焼けを起こしやすくする可能性が上がるからです。
Chutkanは、だからといって、そのような食べ物をもうずっと食べられなくなるようなことはないと言います。「食事の終わりにチーズ料理を食べないようにすること」を彼女は提案します。「代わりに、早い時間帯の、まだお腹がいっぱいでないときに食べるようにしてみましょう」チーズを皿にとるときは、だいたいサイコロ2つ分の大きさにするように心がけましょう。
胸焼けとアルコール
コーヒー、ソーダ、温かい紅茶、アイスティー等、その他カフェインを含む食べ物や飲料なら何でも、胸焼けの大きな要因となります。しかし、いつまでもカフェインを我慢し続ける必要はないと、Chutkanは言います。「胸焼けがあったとしても、この先一生コーヒー禁止にはなりません。摂取する量に気をつければ大丈夫です」と彼女は説明します。
「スターバックスの中で一番小さいサイズである、所謂『トール』と呼ばれるものは、およそコーヒー三杯分に相当します。一部には、一日に二杯コーヒーを飲んで、さらにスターバックスでもこのトールを頼む人もいるらしいです。これはつまり、一日に約六杯分のコーヒーを飲んでいることになります」
胸焼けを起こす人でも、通常は3か4オンスカップのコーヒーを毎日飲んだとしても、全く問題はありません。しかし、もし一日中ずっとコーヒーをガブガブと飲んでいたら、やはり胸焼けにもなるでしょう。
胸焼けとチョコレート
もちろんチョコレートもカフェインでいっぱいですが、チョコレート自体もまた、それ自身として、胸焼けを誘発する食べ物になり得ます。「もしよく胸焼けするなら、持っているチョコレートを全てまとめて、担当の胃腸科専門医に預けて、大切に保管してもらうようにしましょう」とChutkanは言います。チョコレートには、括約筋を緩める作用があるため、食道に胃酸が上がっていってしまうと、彼女は言います。
胸焼けと炭酸飲料
「炭酸飲料は胃拡張を引き起こしやすいです」とMausner は言います。「胃が拡張されると、食道の括約筋にかかる圧力が増え、逆流が起きます」胸焼けのする人にとっては、ソーダ缶や、その他の炭酸飲料全般は、控えたほうが賢いかもしれないと、彼は言います。
胸焼けの原因となる食べ物 ~ あなたの原因を見つけよう ~
上のリストを参考にして、あなたの胸焼けを引き起こす食べ物や状況を突き止めるのが良いと、Taub-Dixはアドバイスします。そして、たとえあなたの好物がリストにのっていなかったとしても、それが問題になり得ないことはないのだということを、忘れないようにと、彼女は注意を促します。「どんな食べ物でも、食べ過ぎれば胸焼けを起こすことはあります」と彼女は言います。何を食べるかだけが問題ではないのです。どのくらいの量を、どの時間帯に食べるかが重要なのです。「横になる直前にたくさんの食事をとってしまうと、これらの胸焼けの原因となる食べ物を一切食べていなかったとしても、胸焼けを起こしやすくなるでしょう」