帝王切開の後―病院で

その他

ほとんどの女性は、帝王切開の後2~3日は入院します。この時間を、新しい赤ちゃんとの絆を深め、休息をとり、母乳育児や赤ちゃんの世話に対する手助けを得るために利用しましょう。

帝王切開の後に予想されること

手術の直後には、以下のような経験をするかもしれません。

・処方された何らかの薬によって意識が朦朧とする
・初日あるいはその後数日吐き気が生じる
・硬膜外に麻酔薬を投与した場合には、かゆみが生じる

術後すぐに、母親はリカバリーエリアに運ばれますが、ここで看護師は以下のようなことをします。

・血圧、心拍数、膣出血の量を観察する
・子宮が硬くなっていることを確認する
・安定したら病室へ母親を連れて行く。母親はそこで数日間過ごす

出産の興奮を味わって赤ちゃんを抱っこした後、母親は自分がどれだけ疲れているかに気がつくかもしれません。

お腹は最初は非常に痛むかもしれませんが、1~2日経つとかなりよくなってきます。

出産の後、悲しくなったり気持ちが落ち込んでしまう女性もいます。この感情は珍しいものではありません。恥ずかしいと思わないようにしましょう。医療従事者やパートナーに相談しましょう。

赤ちゃんに会って、世話をする

母乳育児は手術のすぐ後に始められることがあります。看護婦に適切な位置を見つけるのを手伝ってもらうこともできます。麻酔による麻痺のために、しばらくの間動きが制限される可能性もありますし、切開した場所の痛みによって快適に過ごすことが少し難しくなる可能性もありますが、諦めないようにしましょう。看護婦が赤ちゃんの抱っこの仕方を教えてくれるので、切開した場所や腹部は圧迫しません。

赤ちゃんを抱いて世話をするということはわくわくすることですし、出産までの長い道のりや出産の痛みと不快感の埋め合わせをしてくれます。看護婦や母乳育児の専門家は、質問に答えてくれますし、手助けもしてくれます。

また、病院が母親のために提供してくれるベビーシッターサービスやルームサービスも活用しましょう。母親は、母になる喜びと新生児の世話をするという需要の両方を抱えながら家に帰るのです。

運動

出産後で疲れ切ってしまっていると同時に、術後の痛みにも対処しているという時に、ベッドから起き上がることはあまりにも大きな課題であるように見えるかもしれません。

しかし、まずは少なくとも1日に1回か2回ベッドから出ることによって、回復を早めることができます。また、血餅ができる可能性を下げ、腸を動かすこともできるのです。

目眩がしたり弱ってしまった時にために、常に誰かに周りにいて支えてもらうようにしましょう。鎮痛剤を受け取ったらすぐに、歩き始めることを計画しましょう。

子宮収縮と出血

出産をすると、重い陣痛は終わります。それでもなお、子宮は通常の大きさに収縮する必要があり、また大量出血を防ぐ必要もあります。母乳育児によっても子宮の収縮を促進することができます。陣痛は痛いものかもしれませんが、大切なものなのです。

子宮が硬く、小さくなっていくにつれて、大量出血は起こりにくくなります。術後初日には血流はだんだんと遅くなっていきます。看護婦が検査のために子宮を押した時、小さな血餅が流れていくのを感じるかもしれません。

痛みを和らげる

硬膜外麻酔、脊椎麻酔、カテーテルは、術後に痛みを和らげるためにも使われる可能性があります。術後最大で24時間の間、体内に残されるかもしれません。

硬膜外麻酔をしていない場合には、手術の後に静脈ラインを通して静脈に直接鎮痛剤が投与されます。

・このラインは、ある程度の鎮痛剤を与えるために設置されたポンプを通って流れています
・必要な時には母親が自分でボタンを押して、より多くの鎮痛剤を投与することもしばしばあります
・これは自己調整鎮痛法(PCA)と呼ばれます

その後、経口の鎮痛剤に変更したり、薬の注射を受けることになるかもしれません。必要になった時には鎮痛剤を要求することができます。

その他

手術後すぐに尿道カテーテルが挿入されますが、これは術後1日目には取り除かれます。

切開した場所の周りは痛かったり、麻痺していたり、あるいはその両方であるかもしれません。縫合した糸かステープルは2日目辺り、つまり退院する直前に取り除かれることが多いです。

始めのうちは、氷の欠片しか食べてはいけない、あるいは水を少しずつしか飲んではいけないと言われるかもしれません。少なくとも医療従事者が母親に大量出血が起こる可能性がなくなったことを確認するまで、このように言われるでしょう。恐らく、帝王切開をした8時間後には軽い食事をとることができるようになるでしょう。

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