ステビア

治療薬

ステビアは香味植物であり、甘みをつけるために葉が抽出されるか、「ステビオシド」が単離されます。他の甘味料と違い、ステビアは「自然(人工甘味料に対して)」のものであり、ポジティブな薬理学的効果と一定程度の毒性の両方が示唆されています。

概要

ステビアはステビア属の植物の中で最も甘みが強く、伝統的に甘味料として利用されてきました。甘みの源泉はステビオールのグリコシド成分であり、ステビオール・グリコシドのうち最も重要な二つの物質はステビオシドとレバウディオサイドAです。

アスパルテームやスクラロースのような甘味料とは違い、ステビアを(実行可能な服用量の範囲で)摂取すると薬理学的な活動がおきます。ステビオシド或いはレバウディオサイドAを摂取するとステビオールとステビオール・グルクロニドが循環レベルになり、これが次に身体に影響を与えます。

少ない服用量においては、ステビアの摂取は一般的な抗炎症性と抗酸化効果の発生と関係があるようです。これらの効果はダメージ・ストレッサーが先行すると、腎臓・すい臓・肝臓・脳を保護すると考えられています(臓器保護効果は持っているが、これはステビオールの全般的な性質によるものに過ぎず、特有のメカニズムが潜んでいるわけではない)。ステビアの大量の服用が生殖能力に支障を来す、という可能性が動物実験によって示唆されています。但し、オスのラットに実験を行ったところ生殖能力を下げるような活動が見られなかったことや人体実験(人間学)が行われていないこともあり、一定程度異論のある問題となっています。いずれにしろ、ステビアを過剰摂取することは控えるのが賢明でしょう。

遺伝毒性の側面については、過剰摂取が遺伝毒性効果と関連付けられているとはいえ、実際に遺伝毒性が発動してもその効果の程度は非常に小さいようです。ステビオール・グリコシドの薬効が低い上、ステビア固有の抗酸化性が保護効果をも与えているため、ステビアの過剰摂取と、それに伴うとされる発癌性の間にはそれほど相関はない可能性があり、したがって大した心配事ではないかもしれません。

基礎知識

混同注意
テンヨウケンコウシ(中国産)
注意事項
・甘味料ではあるものの、ステビアの後味には一定程度の苦味が伴います。

摂取方法

選択的に、ステビアは味(甘味料なので)に応じて使用量が変わります。この香味植物の毒物学的なデータを鑑み、慎重になるならば1日当たりの摂取量上限は体重1kgあたり8mg(150ポンドのヒトであれば540mg)と推定されます。この服用量は、現在推奨されている摂取上限以下となっていますし、これで抗炎症性や抗酸化効果を見込むには十分で、尚且つ検証されたステビアの如何なる毒性効果や生殖能力への障害が発生するには不十分な量なのです。

そうはいっても、1日当たり1.5gを長期間摂取し続けても有害な効果は表れなかった、という研究もあります。

ステビアについての編集者のコメント

厳密には「健康的」といえるとしても、ステビアは無差別にどのような食事の際にも摂取したいものとはいえなさそうです。

理想的には、甘味料は吸収後に身体に対してほとんど或いは全く効果を及ぼさず(アスパルテーム、スクラロースのそれぞれが当てはまる)、慣習的・日常的に使われる前に相当高い安全率が確保されるべきです(人は必ず甘いものを過剰摂取するため)。生殖能力への障害が発生する服用量は標準摂取量を遥かに超えているとはいえ、一定程度実現性のあるものだと考えるべきでしょう。

ステビアは安全に使用することが可能ですが、完全に無害であると想定するのは間違っています。
-Kurtis Frank

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