認知症の種類

その他

あなたが愛する人が認知症と診断されると、その人は、思考、行動、記憶に問題を引き起こす、進行性であり、時には慢性になる脳の状態がある、ということを意味しています。

認知症自体は疾患ではなく、症候群です。症状はいくつかの脳疾患に共通しており、 時間の経過により悪化します。

しかし、薬を摂取することで進行を遅らせ、行動変化などの症状に効果がある可能性があります。 認知症にはさまざまな種類があります。あなたの愛する人の認知症の治療法は、その人が持っているタイプによって決まります。

あなたが知っている人がアルツハイマー病を患っている場合、記憶喪失、計画を立てれない、いつもの作業ができないなどの症状に気づくでしょう。

症状は最初は軽度ですが、年が経つにつれて悪化します。その場合の症状は以下の通りです。

・今どこにいるのか、何年の何月何日なのかが分からなくなる
・話すことや書くことに問題がある
・物を失くすようになり、それらを見つけるために思い出せなくなる
・判断力の低下
・気分や人格の変化

血管性認知症

あなたの親戚や友人がこの種の認知症を発症した場合は、通常は過去に脳卒中になったことがある、または自覚なしに脳卒中を引き起こす、潜在性び脳卒中が1つ以上あると言うことが、原因にあります。

このタイプの認知症の症状は、脳のどの部分が脳卒中の影響を受けたかによって異なります。

アルツハイマー病は通常記憶に関する問題から症状に表れはじめますが、血管性認知症はしばしば、判断力の低下や、計画、管理、意思決定の問題から始まります。

その他の症状としては、以下があります。
・日常生活に支障をきたす記憶障害
・発言や理解の問題
・慣れ親しんでいた光景や音を認識できない
・混乱したり動揺したりする
・人格や気分の変化
・歩行困難、頻繁に物を落とす

レビー小体型認知症

レビー小体は、一部の人々の脳に形成されるタンパク質の微視的沈着物です。発見した科学者にちなんで命名されています。

あなたが知っている人がレビー小体型認知症になっているのであれば、それはこれら沈着物が、脳の皮質に形成されているからです。

症状には次のものがあります。
・明確な思考、意思決定、注意を払うことにおける問題
・記憶障害
・幻覚
・日中の異常までの眠気
・ぼーっとしていたり、一点を見つめている
・震え、動きが遅い、歩行に難があるなど、運動に関する問題
・夢を見ているときに、話したり、歩いたり、蹴とばしたりする

パーキンソン病による認知症

神経系障害パーキンソン病のは、約50%〜80%の割合で、このタイプの認知症に罹患しています。平均して、認知症の症状は、最初にパーキンソン病を発症した約10年後に発症すします。

このタイプはDLBと非常によく似ています。同じような症状があり、どちらも脳にレビー小体の徴候がみられます。

混合型認知症

この症状は、2種類の認知症の組み合わせです。最も一般的な組み合わせは、アルツハイマー病と血管性認知症です。

前頭側頭型認知症(FTD)

あなたの愛する人にこの症状が見られる場合、その人は、計画、判断、感情、会話、そして動きを制御する脳の領域で、細胞の損傷を起こしています。

前頭側頭型認知症のある人は、以下が見られる可能性があります。

・人格や行動の変化
・個人的、また社会的状況において、突然の抑制がきかなくなる
・話すときに、適切な言葉が浮かばない
・震え、バランスをとることの問題、また筋痙攣など

ハンチントン病

ハンチントン病、遺伝的欠陥によって引き起こされる脳の障害です。あなたの愛する人は出生時にハンチントン病の遺伝子を持っているかもしれませんが、一般的に症状が現れ始めるのは、30歳から50歳の間です。

ハンチントン病の人には、他の認知症と同様、主に以下に問題がみられます。

・思考力と推論能力
・記憶力
・判断力
・計画性や管理能力
・集中力

クロイツフェルト・ヤコブ病

この症状は、プリオンと呼ばれるタンパク質が、脳の正常なタンパク質を異常な形状に変化させる、まれな状態です。クロイツフェルト・ヤコブ病が原因の認知症は、突然起こってすぐに悪化します。

あなたの愛する人には、以下が見られる可能性があります

・記憶と集中の障害
・判断力の低下
・混乱
・気分のむら
・うつ病
・睡眠障害
・筋肉の痙攣
・歩行困難

正常圧水頭症

このタイプの認知症は、脳内の体液の蓄積によって引き起こされます。症状としては、歩行、思考能力、集中力に難を抱えたり、性格や行動の変化などが見られます。

症状によっては、シャントと呼ばれる細長いチューブを通すことで、脳から余分な液体を腹部に排出することによって治療することができます。

ヴェルニケ・コルサコフ症候群

この疾患は、体内のチアミン(ビタミンB-1)の重度の不足によって引き起こされます。長期的にお酒を大量に飲む人にもヴェルニケ・コルサコフ症候群になる可能性があります。

ヴェルニケ・コルサコフ症候群が原因で起こる認知症の、最も一般的な症状は、記憶の問題です。通常、問題解決能力や思考能力には影響を及ぼしません。

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