ローズオイル

その他

ローズオイルは、バラ(バラ属の植物)から抽出した油で、アロマセラピーに使われます。この精油は、シトロネロールが豊富であると考えられており、予備的証拠によって、その香りによる鎮静作用、ストレス軽減作用、抗うつ効果が示唆されています。

概要

ローズオイルは、バラ科の植物の構成要素である芳香油であり、通常ロサ・ダマスケナから抽出されます。ロサ・ダマスケナは、最も高い価値のあるローズアロマであるとみなされています。バラは、リラクゼーションを目的としたアロマセラピーに使われるオイルの中でもよく知られているものの一つです。

アロマセラピーで使われているほとんどの他の混合物と同じように、科学的支えがいくぶん欠如しています。バラの香りを使ってげっ歯類に対して行われた様々な研究によって、鎮静作用(それほど強くはない)、精神安定作用(一つの香りにしては驚くほど強すぎる)を持っていることが示されており、限定的な人体研究によっても、この全体的な「リラックス」効果が、香りでもローズオイルの局所的な投与によっても現れることが示唆されています。多少の抗ストレス効果(少なくとも一つの人体研究がこれを支持しています)もあります。また、2つの研究では、ローズアロマが痛みを軽減する性質を持っていることが指摘されていますが、一方は他の芳香植物(ラベンダーとクラリセージ)と混同してしまっており、もう一方はローズオイルを抗炎症剤であるジクロフェナクと一緒に補助的薬剤として使ってしまっていました。確かに痛みを軽減する性質があるという証拠は存在していますが、これは最善の証拠ではないようです。

局所投与でも香りでも効果を得ることができるため、ローズオイルは実際にはリラクゼーションの目的でマッサージに使われる一般的なオイルとなっています。バラに含まれている生物活性物質は、ほとんどがローズオキシドとシトロネロールであると考えられており、このような物質によってバラの香りはとても強くなっています。

全般的に言えば、芳香剤として使った時には、ローズオイルには生物学に関連したリラックス効果があると推測できる十分な(予備的な)証拠はありますが、単剤療法としてローズオイルを使うことを支持するためには、その芳香療法に関する潜在能力を評価するためのより広範囲にわたる試験が必要になるでしょう。

基礎知識

○混同注意
ローゼル、イワベンケイ、ロスマリン酸

○注意事項
・ローズオイルは経口投与、局所投与(マッサージオイル)、あるいはアロマセラピーによって生物に関与する可能性があります。前述の投与方法の中の一つを用いた研究では、他の投与方法も用いられていた場合とそうでない場合があるかもしれないので、この可能性を支持したり、あるいは間違いを証明している証拠はまだ不十分です。

摂取方法

(ローズオイルの摂取に関しては高度に定量化できる情報が全体的に欠けています)

アロマセラピーを目的としている場合、香りが知覚できて悪影響を及ぼさない程度のローズオイルを使うことが望ましいです。部屋はほとんど喚起をしないか、適度に喚起をする程度にしましょう。

体の広い範囲にローズオイルを局所投与する場合(マッサージ)、投与前にクリームまたは石鹸の泡で希釈(最大1%)しましょう。ただし、アロマセラピーを目的としている場合には、純粋なローズオイルを体の小さな部分に使うだけで十分であるかもしれません。

ローズオイルについての編集者のコメント

現在では、ローズオイルやその香りを単剤療法(「ストレスを感じたらバラの香りを嗅げばリラックスできます」ということ)として推奨するための情報は不十分であるように見えますが、恐らく少なくとも補助療法(「リラックスしたいですか?証拠がより多いものを使いましょう。ローズアロマを使えば多少はリラックスできるでしょうが、ローズアロマだけでは驚くほどの効果は得られないと思ってください。ほんの少し効果が上がるだけです」ということ)として使用することを推奨するには十分でしょう。

個人的にはこのアロマについての薬物動態に関するデータを見てみたいです。血液がこの香りに晒された時、シトロネロールやローズオキシドがどのくらい検地可能であるかというものです。きっと面白い研究になるでしょう。

―Kurtis Frank

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