帝王切開後の回復と対応

その他

アメリカ合衆国で産まれる赤ちゃんのうち、約三分の一は帝王切開術、つまり帝王切開によって産まれます。これは赤ちゃんが産道を通り、子宮から産まれるのではなく、母親の腹部と子宮の切り口から産まれる時のことを指します。

帝王切開をした場合、後に回復のために赤ちゃんと共に2、3日間は入院することを想定しておいた方が良いでしょう。

手術後

多くの女性は帝王切開の間起きており、すぐに赤ちゃんを抱くことができるはずです。すると回復室に連れて行かれ、血圧、心拍数、呼吸が看護師達によって測定され、監視されます。

手術中に感覚を失わせるために投与された薬によって、吐き気を催したり、意識が朦朧としたり、痒みを感じるかもしれません。細い管を通って血管に入れられている鎮痛剤の量を変えるために、ポンプが渡されるかもしれません。

手術後の数日間で、以下のことを想定して良いでしょう。
・膣分泌物:分娩から数週間、膣から出血がある可能性が高いです。こうすることによって、赤ちゃんの健康を保っていた子宮内の余分な組織や血液を排出していくのです。最初の数日間で、鮮やかな赤い血がピンク、そして茶色、次に黄色、透明、最終的には止まるまで、だんだん色が薄くなっていくことに気付くでしょう。
・後陣痛:分別後の数日間は、月経痙攣のような感覚を覚えますが、これは普通のことです。これによって子宮内の血管が狭まれ、過剰に出血することを防いでくれます。市販の鎮痛剤を使っても良いか、医師に相談しましょう。
・乳房の腫れと痛み:分娩から3、4日間、乳房は赤ちゃんの消化器官の機能を活発化させる、栄養豊富な初乳と呼ばれるものを生成します。その後乳房は、母乳でいっぱいになるにつれて、腫れあがります。触ると痛い感覚は、授乳、搾乳、そして授乳の合間に冷たい布を乳房にあてることで軽減することができます。授乳していないならば、硬く、頑丈なブラジャーは着用し、母乳を更に生成しないためにも乳房を触ることは避けましょう。
・毛と皮膚の変化:最初の3、4ヶ月間で髪が薄くなっていることに気付くかもしれません。これは普通です。これはホルモン値の変化によって引き起こされます。(妊娠中でホルモン値が高いと、育毛が促進され、脱毛しにくくなります。)また、腹部や胸部に赤か紫色の皮膚線条があることに気付くかもしれません。無くなりはしないものの、それらは銀か白になって薄くなっていきます。
・気分が落ち込む:赤ちゃんを家に連れて帰ると、自身の感情の起伏が激しくなるかもしれません。母親になって最初の数週間は心配になったり、不安になったり、ひどく疲れたりするかもしれません。「ベイビーブルー」と呼ばれるこの症状は、ホルモンの変化によって引き起こされます。もしこの状態が数週間続くならば、医師に相談しましょう。新米ママの約15%が悩まされる、産後鬱病という深刻な病気かもしれません。話し合い療法や抗鬱剤が一般的に効果的です。

早く回復するために

腹部の縫い目、ホチキス、テープ付近は最初の数日間痛いでしょう。感染を防ぐために、清潔に保ちましょう。他にも回復を早めるためにできることには、以下のものが含まれます。

・楽にしましょう。帝王切開は大きな手術です。最初の数週間は赤ちゃん以上に重たい物を持ち上げず、必要なものは身の回りに置くようにしましょう。
・腹部を支えましょう。くしゃみをしたり、咳をしたり、笑ったりする時は腹部が揺れないように支えましょう。
・鎮痛しましょう。(低温設定で)加温パッド、もしくは温かい布で腹部の痛みを抑えましょう。他にもイブプロフェン(アドビル、モートリン)、アセトアミノフェン、また他の鎮痛剤を服用する必要があるかもしれません。多くは授乳していても安全です。
・水分補給をしましょう。分娩と授乳のために失った水分を補わなければなりません。

授乳

すぐに授乳を始めて良いです。普通分別と同じくらいの速さで、身体は母乳を生成します。授乳に関して必要な知識は以下にまとめられています。

薬物:恐らく帝王切開時に硬膜外麻酔のような麻酔薬を投与されていますが、赤ちゃんに影響を与える可能性は低いです。多少眠気があるかもしれませんが、時間が経てばなくなる上に、母乳を得るために必死であるはずです。鎮痛剤を削減してもらうよう医師に頼みたくなるかもしれませんが、あなたが快適であることが重要です。痛みは母乳を生成するホルモンに影響を与えてしまうかもしれません。処方されている薬物がどのように授乳に影響が出るのか気になる点があるならば、病院の授乳専門家に話を聞きにいきましょう。

授乳体勢:手術によって授乳する快適な体勢を見付けることが困難になっているかもしれません。枕をおなかの上において赤ちゃんの体重を緩和したり、以下の方法を試してみるのも良いでしょう。

・フットボール風に持つ:赤ちゃんの頸を手の平で支え、赤ちゃんの背中があなたの上腕にくるようにしましょう。赤ちゃんの足をあなたの腕の中に入れたうえで、胸の方に持ち上げましょう。
・横になって持つ:赤ちゃんの方を向きながら横になり、手で乳首を赤ちゃんの口元に持っていきましょう。赤ちゃんの後ろに枕を置いて、転がらないようにするのも良いでしょう。

運動

手術後24時間以内にベッドから出て歩き回ることが大事です。こうすることによってお腹の張りからくる痛みを和らげ、腸の動きを活発化させ、血塊を防ぐことができます。

最初の数週間は家事やその他の活動を控えるようにし、腹部と関係するようなしっかりとした運動するのは4から6週間経ってからにしましょう。性行為を行うのは医師の了承を得てからにしましょう。

帝王切開後の数日間で穏やかな運動を試みるのも良いでしょう。

・深呼吸:2、3回深呼吸するのを、30分毎に行いましょう。これによって横になっていることで引き起こされる肺鬱血を防げます。
・肩をまわす:毎時間、真っ直ぐ座り、両方向に肩をまわして、肩が凝らないようにしましょう。
・軽度な柔軟運動:壁に沿って立ち、お腹の筋肉が伸びている感覚があるまで、両腕をゆっくり頭の上に上げましょう。5秒間その体勢を維持してから力を抜きましょう。縫い目周りの柔軟性を上げるために、この運動は1日10回まで行っても平気です。

医師を呼ぶべき時

家に着いたら、手術が行われた部位を頻繁に確認し、感染していないか見ましょう。もし以下の項目で当てはまるものがあったら医師に連絡をしましょう。

・手術をした部分が赤くなっている、腫れている、痛い、もしくは熱をもっている。
・100.4°F以上の熱がある。
・膣からの出血が多い、もしくは悪臭がある。

分娩から約6週間で医師の元を訪れ、膣、頸部、子宮、そしてあなたの体重と血圧を検査してもらいましょう。

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