中耳感染症の合併症

症状

中耳感染症(中耳炎)の重大な合併症は珍しいですが、免疫機構が発達段階にある若い子供達は危険に晒されています。

中耳感染症の重大な合併症は以下に詳しく書かれています。

乳様突起炎

感染が中耳から耳の下にある骨の範囲(乳様突起)まで拡大した場合、乳様突起炎になる恐れがあります。

乳様突起炎の症状には、以下のものを含みます。

・高熱(発熱)
・耳を前に押し出す程の、耳の裏の腫れ
・耳の裏が赤くなり、圧痛か痛みを感じる
・耳からのクリーム色の膿
・頭痛
・難聴

病院にて、点滴から直接血管に抗生剤が入れられる方法(静脈内投与)で、乳様突起炎は大抵治療されます。場合によっては排液と感染した乳様突起骨を取り除くために、手術が行われます。

コレステリン腫

コレステリン腫は、繰り返し起きている、あるいはずっとある中耳感染症によって、異様に皮膚細胞が耳の中で溜まることを言います。

治療がなされない場合、コレステリン腫は次第に聞くために必要不可欠な小さな骨を含む、耳の奥にある繊細な構造に傷を付ける恐れが出できます。

コレステリン腫の症状には、以下のものを含みます。

・難聴
・顔半分の衰弱
・目眩
・耳鳴り―外の物からではなく、自身の体内から音が聞こえること

多くの場合、コレステリン腫を除去するには手術が必要です。

内耳炎

時に、中耳の感染は内耳に拡大し、内耳迷路と呼ばれる、耳の奥にある繊細な構造に影響を及ぼします。これは内耳炎として知られています。

内耳炎の症状には、以下のものを含みます。

・ふらふらする
・目眩(自身、あるいは自分の周りのものが動いているか回っているように感じる)
・平衡感覚障害
・難聴

大抵、内耳炎の症状は数週間で無くなりますが、症状を解消し、根本的な感染を治療するための薬が処方されることもあります。

言語発達障害

もし子供が頻繁に耳感染になり、非常に幼いうちに聴覚に問題がでていたならば、言語発達に悪影響を及ぼす恐れがあります。

どの段階でも、子供の言語発達について心配な点があったら一般医に相談しましょう。

顔面麻痺

珍しい事例では、中耳感染症による腫れが、顔面神経を圧迫する場合があります。顔面神経とは、頭蓋骨を通っている神経の一部で、脳によって顔の表情を制御しています。
神経の圧迫により、顔の一部、あるいは全体が動かせなくなります。これは顔面麻痺と呼ばれています。

これが最初起こった時は、多くの親が心臓発作を起こしたと勘違いするので怖い思いをします。しかし、この状態は根にある感染が無くなると大抵解消し、長期的な問題を引き起こすことは稀です。

髄膜炎

中耳感染症の合併症の中でも、非常に珍しく、重大な部類として知られているのが髄膜炎です。これは保護をしている脳の外層と脊髄(髄膜)に感染が拡大した時に起こります。

髄膜炎の症状には、以下のものを含みます。
・激しい頭痛
・吐き気をもよおす
・高熱(発熱)
・斜頸
・光に対する過敏性
・速い呼吸
・(常にあるわけではないものの)ガラスのコップを当てても薄くならず、色も変わらない赤い斑点

子供が髄膜炎の可能性があるならば、すぐに救急車を呼びましょう。

細菌感染によって引き起こされた髄膜炎は、大抵点滴から直接血管に抗生剤が入れられる方法(静脈内投与)で治療されます。

脳膿瘍

非常に珍しく、重大な中耳感染症の合併症として、脳膿瘍も挙げられます。これは脳に、膿が詰まった腫れできることです。

脳膿瘍の症状には、以下のものを含みます。

・激しい頭痛
・混乱等の精神状態の変化
・身体の片半分の衰弱あるいは麻痺
・高熱(発熱)
・発作

もし自身、あるいは知人が脳膿瘍の可能性があったら、救急車を呼びましょう。

大抵、脳膿瘍は抗生物と手術の両方が施されます。外科医は大抵頭蓋骨を開け、膿瘍から排液するか、膿瘍全体を排除します。

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