ピクノジェノール

その他

松樹皮抽出物であるピクノジェノールは、それが全身の健康にもたらす効果や抗糖尿病効果、そして一酸化窒素を増加させる能力のために調査されています。一酸化窒素が増えることによって、勃起不全が大いに改善すると考えられています。

概要

ピクノジェノールは松樹皮抽出物の特許製剤で、重量で65~75%のプロシアニジン化合物を規格として採用しています。プロシアニジンは、鎖のような構造をしていて、緑茶に含まれているようなカテキンから成り立っています(緑茶のカテキンは名前の中に「没食子酸塩」という語が入っていません)。ピクノジェノールはブドウ種子エキスとカカオポリフェノールに似ており、これら3つは最も一般的なプロシアニジン源です。

プロシアニジンの効果のほとんどは血流(一酸化窒素と関係のある共通の仕組みが増える)と血糖値コントロールにおいて現れるようです。前者は心臓保護効果が働いて勃起不全が改善するかもしれません。後者は主に抗糖尿病効果があるようです。

ピクノジェノールに対する臨床試験は多く行われてきましたが、その多くが産業資金提供を受けており(結果には影響がないようであると述べておくべきですが)、驚くべきことに、ピクノジェノールの研究範囲には複製研究が欠けているように見えます。何度も複製されているように見えるトピックは勃起不全ですが、現在では全ての研究がL-アルギニンの含有物と混同されているので、ピクノジェノール自体の効果はまだ分かっていません。

ピクノジェノールは抗酸性と抗炎症性の2つの特性を持っているようです。後者は人間においても確認されており、時間が経つについれてビルドアップ効果が現れやすい可能性があります。抗炎症薬としてピクノジェノールを少量摂取した時のビルドアップ効果は、複数の栄養素の構成に役立ちますが、それだけでは最も強力な抗炎症薬とはならないかもしれません。シクロオキシゲナーゼという酵素(アスピリンが作用対象とするもの)に対する抗炎症力の程度を測定しても、アスピリン自体よりはその程度は低いです。

基礎知識

○混同注意
ブドウ種子エキス(同じ分子ですが、抽出源が違います)

摂取方法

40~60mgを摂取すると、長期間にわたって効果が得られるということが指摘されていますが、ピクノジェノールの標準的な摂取量は100~200mgであると考えられています。

研究では1日2回摂取したり(一日の合計摂取量を朝食と夕食の時に2回に分けて摂取する)、朝食の時に1回で全ての量を摂取していましたが、どちらも効果的であると考えられ、どちらの方がよいかを調べるための比較研究は行われていません。通常、安全のために食事と一緒に摂取することが推奨されていますが、それは絶対に必要であるというわけではないようです。

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