境界性パーソナリティー障害

その他

境界性パーソナリティー障害BPDとは、情緒と、他人との接し方に関する障害です。一般的に、パーソナリティー障害と認識されていることが多いです。

パーソナリティー障害の人は、総じて、他人に関する考え方、知覚方法、感じ方、もしくは接し方という観点において、一般的な人とは顕著な違いが見られます。

BPDの症状は、主に、以下の4つの領域に分類されます。

・情緒不安定ー 心理学用語では「感情調節困難affective dysregulation」と言われます。
・混乱した思考、知覚パターンー 「認知の歪み」、もしくは、「知覚変容」と呼ばれます。
・衝動的な振る舞い
・密ではあるが、不安定な人間関係

パーソナリティー障害の症状は、軽いものから深刻なものまで様々です。通常、思春期に現れ、成人期まで続く場合が多いです。

BPDの原因

BPDの原因は明らかになっていません。しかし、ほとんどの疾患のように、BPDも遺伝的要因と環境的要因の組み合わせによって発生すると考えられています。

子ども時代に起きた忘れられない出来事が、BPDの発症に関連しています。BPDを患う人の多くが、子ども時代に、親のネグレクト、身体的、性的、もしくは精神的虐待を経験しています。

医者の助言を求めた方が良い時

BPDの症状がある時は、かかりつけ医の予約をしましょう。かかりつけ医では、以下のようなことを質問されるでしょう。

・どう感じるか
・直近の行動
・症状が、生活の質に、どのような影響を与えているか

これは、他のより一般的な健康障害である、うつ病などの可能性を除外し、本人の健康、幸福に関して差し迫ったリスクが無いことを明らかにするために行われます。

BPDの治療

BPDの人の多くが、精神治療、もしくは、薬物療法によって、効果を感じています。

治療には、多岐にわたる、個人、またはグループの心理療法も含まれます。これは、地域のメンタルヘルスチームと協働する、訓練を受けた専門家によって行われます。効果的な治療は、1年以上継続して行われる場合があります。

時間とともに、BPDを患う人の多くが、症状を克服し、回復します。再発した場合は、追加の治療が推奨されています。

関連するメンタルヘルス問題

BPDを患う人は、以下のような、他のメンタルヘルス疾患、または、行動に関する問題も有する場合が多いです。

・アルコール乱用
・全般性不安障害
・双極性障害
・うつ病
・薬物乱用
・摂食障害ー 拒食症や過食症など
・他のパーソナリティー障害ー 反社会性パーソナリティー障害など

BPDは、深刻な疾患となる可能性があり、この疾患を患う人の多くが、自傷行為をしたり、自殺を試みたりします。

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