統合失調症の診断

統合失調症のための検査として決まった一つのものはないため、精神科専門医による評価の後で診断されることがほとんどです。

統合失調症を発症するかもしれないという心配がある場合は、すぐにかかりつけ医の診察を受けましょう。早期の統合失調症は治療がしやすいです。

かかりつけ医は症状を尋ね、薬物を使用していないかなど、他の原因からくる症状ではないか確認します。

精神衛生専門家チーム

(翻訳者注:日本でも治療はチームで行われますが、かかりつけ医からはまず精神科の医師が紹介されるのかと思いますので、編集の際、要確認でお願いします。)

統合失調症の疑いがあると診断された場合、かかりつけ医は精神衛生専門家チームをすぐに紹介します。

これは、複合的精神病の患者を支援するための精神衛生専門家で構成されるチームです。

チームの一員である、精神科医や看護師がさらに詳しい症状の検査を行います。個人歴や現在の環境についても尋ねるかもしれません。

診断をするために、多くの精神衛生専門家たちは診断のためのチェックリストを使います。

通常、統合失調症は次のような状態があると診断されます。

・次のような症状のうち、一つないし二つ以上が、一ヶ月間のほとんどの時に起きている。幻覚、妄想、声が聞こえる、支離滅裂な話をする、感情の平坦化などの陰性症状。
・症状が、仕事、勉強、日常生活を行う能力に大きな影響を与えている
・薬物乱用や双極性障害などの全ての可能性のある原因を排除する

関連している疾患

統合失調症かどうかはっきりわからない時があります。他の症状が同時に出ている場合、精神科医は次のような、関連性のある精神疾患であると考える場合があります。

・双極性障害
双極性障害である人は、非常に活動的で、興奮した行動(躁状態)から、ひどいうつ状態に気分が乱高下します。声が聞こえたり、幻覚が見えたり、妄想がある人もいます。
・統合失調感情障害
これは、統合失調症の形態の一つとされることがあるもので、症状は統合失調や双極性障害と似ていますが、統合失調感情障害はそれ自体で精神疾患の一つです。人生で1度だけ起こる場合やストレスが要因となって度々起こるものです。

心的外傷後ストレス障害、うつ病、不安症、薬物乱用かどうかの評価も受けます。

誰かからの助けを得る

妄想的な考え方の結果として、統合失調症の患者は自分はどこもおかしくないと思っているため、医師の診察を受けたがりません。

急性統合失調症が以前発現した患者は、コーディネーターがつけられます。この場合、何か問題があればコーディネーターに連絡をとります。

急性統合失調症の発現が始めての場合は、友人、家族、恋人などが医師の診察を受けるように説得することが必要になることでしょう。

統合失調症の発現が急速に悪化した場合は、精神科医が当番でいる緊急医療機関を問い合わせて連れて行きましょう。

急性統合失調症の発現をしている患者が、病院に行きたがらない場合は、近親者は精神衛生評価を行うように申し出ることができます。地方自治体の社会福祉部に問い合わせしてみましょう。

診断後

もし友人や家族が統合失調症と診断されたら、どうなってしまうのか不安になるかもしれません。患者は統合失調症という汚名に恐れをなし、恐ろしくなり、引きこもりたくなるかもしれません。

しかし、診断を受けたことは、改善への前向きな第一歩で、病気についての正しい情報を得ることができ、治療の種類と受けることができるサービスの情報を得ることができるのです。

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