女性における尿失禁(UI)とは

症状

尿失禁とは、膀胱の制御を失うことで、思いがけず尿を漏らすことです。緊張性尿失禁の女性は走ったり、咳をしたりしている時に尿を漏らします。切迫尿失禁の女性は、尿を漏らす直前に急激に強い尿意を感じます。多くの女性はどちらの症状も持ち合わせた混合型尿失禁、または立ち上がるのが困難だったり、歩く速度が遅かったりしてトイレに間に合わない、というような外的要因をもっています。

尿失禁は多少煩わしいものにも、完全に個人を衰弱させるものにもなり得ます。女性によっては、辱めを受ける恐怖から、運動を含む多くの身体的活動を楽しむことができません。非活動的である人は肥満にある可能性が高くなります。肥満は糖尿病やその他の健康問題を引き起こす可能性を引き上げます。他にも、UIは精神的な苦痛ももたらすことがあります。ですが、UIは制御できるものです。

尿路とは何か、そしてどう機能しているのか

尿路は、余分な水分と不必要な成分によって構成されている、尿を排出するための排水系システムです。通常の排尿が行われるためには、尿路にある部位が全て正しい順番に機能しなくてはなりません。

腎臓。腎臓は2つの豆の形をした、各拳サイズの内臓です。胸郭の真下、脊柱の両側に位置しています。腎臓は毎日120から150クオートの血液をろ過して、1から2クオートの尿を生成します。腎臓はいつでも機能しており、制御することはできません。

尿管。尿管はそれぞれの腎臓から膀胱へ尿を運ぶ、筋肉の細い管です。

膀胱。骨盤骨の間にある骨盤に位置する膀胱は、風船の形をした筋肉質な空洞型の臓器で、尿が入るにつれて膨張します。我々は腎臓の機能を制御しないものの、膀胱をいつ空にするかを制御します。排尿する的確なタイミングと場所を見つけるまで、膀胱は尿を溜めます。通常の膀胱はタンクの役割りを果たし、1.5から2カップ分の尿を溜められます。排尿しなくてはならない頻度は、膀胱に溜められる尿がどれだけ速く腎臓によって生成されるかによります。膀胱に尿が溜まっていく間、膀胱壁の筋肉は緩んだ状態です。膀胱が満タンに近づくにつれて、脳に送られる信号がトイレを早めに探さなければならないことを知らせます。排尿は、膀胱の下にある尿道を通って行われます。

三つの筋肉のセットがダムのように機能し、トイレに行っていない間、膀胱に尿を溜めます。

一つ目の筋肉のセットは内括約筋と呼ばれ、膀胱頸部と尿道が繋がる部位に位置しており、尿道自体に沿うようになっています。尿道の外側に沿ってある二つ目の筋肉のセットは概括約筋です。三つ目の筋肉のセットは尿道のを囲い、支える骨盤底筋です。骨盤底筋は恥骨から尾骨にかけて存在しています。

女性における尿失禁の要因

女性における尿失禁は脳が正常に膀胱に信号を送らないか、括約筋が十分に引き締まらないか、あるいは両方が合わさった場合に引き起こされます。筋肉自体か、膀胱筋を制御している神経の問題によって、膀胱筋が収縮しすぎたり、しなさすぎたりします。括約筋自体や、これらの筋肉を制御している神経が傷付くことによって、括約筋機能の低下がもたらされます。これらの問題には単純なものも、複雑なものも含まれます。

ある女性は生まれつきUIになる可能性を上げる要因をもっているかもしれません。そのような要因には以下のものが含まれます。

・先天性欠損症―尿路の発育に関連する問題
・遺伝―家族でUIの女性がいる女性はUIになる可能性が高い

UIは病気ではありません。UIはある特定の状況や、女性の人生におけるある出来事に対する症状かもしれません。女性がUIになる可能性を上げる状況や出来事には、以下のものを含みます。

・出産ー出産によって、排尿を制御する筋肉や神経が損傷を受ける可能性があります
・慢性的な咳ー長期間の咳によって、膀胱と骨盤底筋にかかる圧力が増加します
・更年期障害ー膀胱と尿道の内側を健康的に維持するために必要なホルモンの分泌が減少します
・神経障害ー脳や脊髄に影響を及ぼすような病気や状況下にある女性は、排尿の制御しにくい恐れがあります
・運動不足ー運動不足によって女性の体重が増加したり、筋肉が衰弱したりする恐れがあります
・肥満ー余分な体重によって膀胱に圧力がかかり、膀胱が満タンになる前に排尿する必要が出てくる恐れがあります。
・加齢ー年をとるにつれて膀胱の筋肉が弱まり、暴行が尿を貯蓄できる量が減少することがあります
・骨盤臓器脱ー膀胱、腸、子宮が通常の位置から垂れ下がることを引き起こします
・妊娠ー妊娠時には、胎児が膀胱を圧迫することがあります

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