テアフラビン

治療薬

テアフラビンとは、紅茶に見られる(緑茶から発酵するプロセスによるもの)分子の一塊であり、紅茶の生物活性物質であると言われています。

概要

テアフラビンとは、緑茶のカテキン分子が熱処理によって傷つけられ、様々な形状に再合成し始める時に、カテキンから作り出された、一塊の分子です。テアフラビンは二つのカテキン分子がCリング状に結合し、そしてカテキンと似た物質は、様々な没食子酸塩の形をとることができます。(没食子酸分子が結合していた場合も、していなかった場合も可能です。)

現在のところ、テアフラビンは、経口摂取では、生体利用効率が悪く、その後の体内への吸収もかなりされにくいことがわかっています。吸収後の全身的な効果としては、テアフラビンの生物活性物質(テアフラビンに内在しています)は、テアフラビンでない代謝物によるものであるという可能性があります。肛門への入り口である胃腸管の外での、医学的根拠によると、テアフラビン分子そのもの自体は、1ナノモル濃度を下回らない限り、その効果に関係していないかもしれません。

胃腸管内に限った効果の話だと、潰瘍を予防する働きや、口腔に健康的に作用する性質が確かにあり、紅茶に含まれる濃度で活性化することがわかっています。紅茶もサプリメントでの補充も、両者とも、栄養物全般の吸収量を減らす可能性のある脂肪酸やコレステロール、でんぷん等の物質を、腸管で吸収しにくくすることができます。(またデンプンの吸収の抑制効果に次いで、食物繊維に似た、体に良い細菌に働きかける効果もあるかもしれないことがわかっています。)

基礎知識

混同注意

L-テアニン(紅茶に見られる似た発音の物質)

摂取方法

吸収する必要性のない目的でのテアフラビンの使用(口腔衛生、胃潰瘍、腸または結腸の相互作用)は、紅茶から摂取した方が生物活性の働きが見られるかもしれません。(カプセル状のサプリメントは、胃や口腔に効果を与えるには、その機能を停止する必要性があるため、紅茶から摂取する方法は、この理由からも推奨されます。)

具体的な科学的根拠に支持された、サプリメント服用の際の最適な服用量は今のところありませんが、研究では主に1日に1回、700ミリグラムのテアフラビンが使われます。(これは紅茶30杯分に相当すると言われていますが、そもそも紅茶に含まれているテアフラビンの量がものによって異なるため、あまり正確な説だとは言えないでしょう。)

今のところ、テアフラビンのサプリメントを服用する、最適な時間帯や摂取方法を示唆する医学的根拠はありませんが、脂肪や炭水化物の吸収を抑える目的での使用ならば、これらの栄養素を含んだ食事と一緒の摂取が望ましいでしょう。

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